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PayPay銀行、共通のIT基盤を「Dell APEX」で構築 10年間のインフラコストを3分の1削減へ

 デル・テクノロジーズは、PayPay銀行の共通のIT基盤を、従量課金型インフラサービス「Dell APEX」(以下、APEX)で構築したことを発表した。

 今回の導入においては、「導入から10年間のインフラコストを、数億円相当の約1/3削減」「新規システムのハードウェア導入期間を、約半年から約1か月に短縮」などの運用効果を実現しているという。

 PayPay銀行では、多くのシステムをパブリッククラウド上で運用している一方、勘定系システムや外部機関との連携などを担う周辺システムについては、セキュリティや安定性確保、システム間連携の観点から、オンプレミスで運用しているという。しかし、周辺システム群を個別の物理サーバーで構築してきたため、インフラ更改に掛かるコストや定期的なリプレース作業が負担になっていたとしている。

 これらの課題を解決すべく、PayPay銀行では、新たな銀行共通基盤への仮想統合を決断。2022年にデル・テクノロジーズのHCI(ハイパーコンバージド・インフラストラクチャ)製品である「Dell VxRail(以下、VxRail)」を採用した。その後、新銀行共通基盤の増強に取り掛かった際に、インフラ調達に伴う初期投資をいかに軽減するかという新たな課題が浮上したという。

 APEXでは、数年おきの物理サーバー更改の負荷が軽減されるため、従来型の手法と比較してコスト削減が見込まれることがわかったという。また、オンプレミスの形態を維持しつつ、クラウドサービスのように利用できるため、急激な需要増を見込んで余剰なリソースを確保しておく必要がなく、また新規システム構築の際の調達リードタイムも短縮できる点も評価ポイントだったとしている。

 加えて、ハードウェア更改の検討作業から解放される点や、人的リソース不足を補える「レジデンシーサービス」、専任のサービスアカウントマネージャーによるサポート窓口の一本化も決め手になったと述べている。

導入後の効果

 APEXでは、サーバー、ストレージ、ネットワーク、HCIなどのコンポーネントを自在に組み合わせることが可能で、利用した分だけを月額費用で支払うことが可能だという。そのため、多額の初期費用を確保する必要がなくなった上、CAPEXからOPEXへのシフトも実現し、突発的な需要増大にも迅速に対応できるようになったとしている。

 最も大きな効果として、導入から10年間のインフラコストを約1/3削減することが見込まれており、これは、金額に換算すると数億円単位のコストになるという。これまでのPayPay銀行におけるシステム更改において、インフラ更改だけで直接的なコストメリットが出ることは珍しく、今回は初期費用でもトータルコストでも削減を図ることができたと述べている。

 運用管理の一元化/効率化に加え、新たなニーズに即応できるようになったこともメリットだという。通常システムの新規導入を行う場合、従来の物理サーバーでは、機器選定から契約、調達で数ヵ月、その後のハードウェア構築も合わせると最低半年は必要だという。APEXでは、銀行共通基盤上に仮想サーバーを立てればよいため、2~3週間程度での作業が可能に。アップデートやインフラ更改が無停止で行えるのも画期的で、パブリッククラウド・銀行共通基盤・物理の3パターンに集約されたことで、今後の計画も立てやすくなったとしている。

 PayPay銀行は、先行して購入した4ノードに加え、合計14ノードのVxRailをAPEXで追加調達し、2023年12月より本番稼働を開始。引き続き銀行共通基盤への統合を進めていくとともに、ストレージについても、APEXの 「Data Storage Services」の活用を検討していると述べている。

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