可視化を超えて、その先の標準化と効率化へ
業務の可視化が実現した後は、いよいよ本格的な標準化と効率化のフェーズに入る。嵐田氏は「各社の業務フローを横並びで比較し、効率化・標準化・廃止の観点から改善を検討します」と今後の展開を語った。
具体的には、マネージャーをグループ分けし、それぞれに担当項目を割り当てる工夫も行っている。「一つの項目に対して、一人のマネージャーを責任者としたチームが改善の全責任を負う。これにより責任の所在を明確にしています」と嵐田氏は説明した。
今後の展望について、嵐田氏は次のように語り締めくくった。
「BlackLineを活用した可視化の取り組みを基盤に、ミクロの改善を積み重ね、それをマクロな業務改革へと昇華させていきます。高い生産性と業務品質の両立を目指し、継続的な改善サイクルを確立していきます」
アサヒプロマネジメントの挑戦は、多くの企業が直面する経理業務の効率化と品質向上の課題に、新たな視点からの解決策を示唆している。大連へのBPOやペーパーレス化といったマクロな改革と並行して、ミクロな改善の積み重ねをマクロな改革へと結びつける、この革新的なアプローチは、今後も企業の経理業務改革のモデルケースとなる可能性を秘めている。