Google Cloudは、企業の顧客向けに2つの新ソリューションを発表した。
1つ目のソリューションは「Google Agentspace」。1つのプロンプトで従業員の生産性を高め、計画、調査、コンテンツ生成およびアクションを必要とする複雑なタスクの遂行をサポートするもの。
2つ目は、NotebookLMの最新かつ高度なバージョン「NotebookLM Plus」で、ユーザーが提供する情報に基づき、AIが生産性とコラボレーションを向上させるという。
Google Agentspace
Google Agentspaceは、組織全体の企業情報の信頼できる中核的な情報源として機能する、企業のブランドを反映した単一のマルチモーダル検索エージェントを提供し、従業員に単一のインターフェースとして提供するもの。Googleの検索機能を基盤として、対話型のアシスタンス、複雑な質問への回答、積極的な提案および企業固有の情報に基づくアクションの実行が可能だとしている。ドキュメントやメールなどの非構造化データと、表などの構造化データの両方に対応しているという。また、翻訳機能が組み込まれているため、元の文書が別の言語の場合でも情報を確認できるとのことだ。Confluence、Google ドライブ、Jira、Microsoft SharePoint、ServiceNowなど、一般的に使用されるサードパーティアプリケーション向けに事前構築されたコネクタにより、従業員は関連するデータソースに簡単にアクセスして、クエリを実行し、より適切な意思決定を行えるようになるとしている。
なお、Google Agentspaceは、早期アクセスの登録を開始したという。
NotebookLM Plus
Google Cloudは、複雑な情報を理解するサポートをするNotebookLMの機能を企業向けに提供開始。NotebookLM Plusにより、従業員は情報をアップロードして統合、分析し、ポッドキャストのような音声サマリーなど、データの新たな活用が可能となるという。数百万人ものユーザーが利用中のNotebookLMの機能を、企業向けにセキュリティとプライバシー機能を強化して提供するとしている。
NotebookLM Plusは、企業、組織、学校や大学などの法人の顧客向けに「Google Workspace」の追加サービスとして、エンタープライズグレードのデータ保護機能とともに提供を開始したという。なお、同サービスにはNotebookLM Plus for Workspace追加利用規約が適用されるとしている。これにより、NotebookLM Plusを利用するGemini for Workspaceユーザーがアップロードしたデータ、クエリおよびモデルの応答がモデルの学習に使用されることはなく、人間によるレビューも行われないことを保証すると同社は述べている。
なお、NotebookLM Plusはエンタープライズグレードの保護を備えており、Google Cloudを通して個別購入も可能。2025年初頭には、Google One AI プレミアムにも含まれる予定だとしている。
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