2025年2月28日、日立製作所(以下、日立)は、生成AI普及により拡大するデータセンターの需要を捉え、データセンター事業体制の強化を図ると発表。具体的には、データセンターの事業戦略機能の強化に向け、日立のデジタルシステム&サービスセクターにデータセンター事業統括本部を設置し、日立グループ横断の事業戦略の策定やグローバル協創パートナーとの連携強化を推進するとのことだ。

また、実行機能の強化として、これまで日立、日立システムズおよび日立インフォメーションエンジニアリングが3社で連携・展開してきたデータセンターサービス事業を、2025年4月1日付で日立システムズに統合。統合後は、日立システムズに1,500名のデータセンター関連エンジニアを結集することで、データセンターのファシリティ設計・管理からIT運用、グリーンなファシリティサービスまで提供することが可能になるとしている。
グリーンデータセンター実現に向けて
日立は、日立グループが有する再生可能エネルギーの発電から送電・蓄電の技術・ノウハウ、エネルギーマネジメント、冷却装置などのファシリティ、ITインフラ/サービスといったソリューションを組み合わせ、それらを運用・管理するマネジメントシステムを構築し、環境負荷低減を実現するグリーンエネルギー活用に根差したデータセンター事業の推進を目指すという。
データセンターサービスの強化について
日立および日立インフォメーションエンジニアリングが岡山および横浜のデータセンターにおいて提供してきたデータセンターサービス事業と、日立システムズのデータセンターサービス事業を統合することにより、生成AIをはじめとする最先端ITへの対応を強化。この統合により、日立インフォメーションエンジニアリングは、日立システムズに合併されるという。今後、日立システムズが国内で運用管理する日立グループのデータセンターすべてを取りまとめ、体系化したマネージドサービス群「Hitachi Systems Managed Services」の中で、セキュリティ、クラウド・ネットワーク、コンタクトセンター&BPOなどと一体でサービスを強化し、提供していくとのことだ。
【関連記事】
・ANA・日立・京成電鉄・京急電鉄、Universal MaaSの実証開始 空港からの移動をスムーズに
・日立・北國銀行・NECら13者、アンチマネーローンダリング共同化に向けた実証実験開始
・日立ソリューションズ・クリエイト、AIセキュリティ教育を支援 サイバー攻撃の脅威を疑似体験し対策強化