NTTデータは、2025年5月から冷却性能や熱負荷に関するデータを収集・分析する実証実験をゲットワークスと開始し、2025年度中にAI需要に対応するコンテナ型データセンターの提供開始を目指すと発表した。
NTTデータが保有・運営する首都圏のデータセンターへコンテナを設置し、最新の液冷対応GPUを搭載することで、GPU as a Service(GPUaaS)として提供予定だとしている。顧客のGPU利用ニーズに応じて、コロケーション形態での提供も予定しているという。これにより、生成AIを開発または利用する企業や研究機関などは、需要に応じた最新GPUリソースの拡張が可能になるとのことだ。
NTTデータが提供するAI向けコンテナ型データセンターの特長は以下のとおり。
- 最先端の高性能なGPUへ対応:冷却方式は液冷方式を導入し、ラックあたり受電容量は最大120kVAとすることで、最新の高発熱なサーバーも設置できる仕様
- 短納期・低コストで構築が可能:ビル型データセンターと比較して工事期間の短期化が可能で、最短8ヵ月程度で構築が完了。コンパクトなコンテナ型とすることで投資額が抑えられる
- 小型サイズで設置・移設に柔軟対応:20フィートコンテナを標準仕様としており、設置場所が選択可能なうえ、設置後の移設も可能。再生可能エネルギー発電所に併設し、現地で発電されたクリーンな電力を地産地消で利用することもできる
- プライベート環境での提供:顧客専用のプライベート環境下で提供することで、機微な情報を外部に漏えいするリスクを低減。顧客企業の管理下でAIを運用することで、システムのバージョンアップなどを顧客側で統制可能
NTTデータは今後、地方を中心とした再生可能エネルギー発電所に併設し、地産地消でのコンテナ型データセンター利用も検討しているという。これにより、環境負荷の低減や災害リスク分散のニーズへも対応していくとのことだ。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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