Teradata(テラデータ)は、オープンソース版「Teradata MCP Server Community Edition」のリリースを発表した。本日時点で利用可能になっているという。
同製品は、AIエージェントとユーザーが企業データに対して大規模かつ信頼性の高いクエリ、分析、管理を行えるよう設計されたフレームワークである。Teradata Vantageプラットフォームを基盤とし、AIエージェントに成果創出に必要なコンテキストを提供し、生データとインテリジェントな行動とのギャップを埋めるとしている。データ品質、セキュリティ、特徴量ストア管理、RAG(検索拡張生成)の各ツールを組み込むことで、組織はコンテキストを認識した信頼性の高いAIエージェントを構築できるとのことだ。
エージェント型AIの開発競争においては、単にモデルを高度化するだけでなく、モデルに適切なコンテキストを与えることが鍵になるという。企業データやユーザー行動、ドメイン固有のニュアンスを深く理解しなければ、最先端のAIエージェントでさえ十分な成果を上げられないとのことだ。
Teradata MCP Serverは、企業データのセマンティック情報を最大限活用できる基盤を提供することで、この課題に対応するという。AI開発ツールやセキュリティプロンプト、特徴量ストア管理、カスタムツール統合に至るまで、推論・記憶・精密な行動を可能にするモジュール式オープンソース基盤だとしている。
Teradata MCP Server Community Editionの主な機能
企業の運用・分析基盤と深く統合されたAIエージェントを構築するための、モジュール式かつ拡張可能なフレームワークを提供するという。主な機能は以下のとおり。
- 開発者ツール:データベース管理タスク向けに最適化されたプロンプトとリソースでプラットフォーム管理を効率化
- データ品質ツール:探索的データ分析を加速し、AI駆動型インサイトに必要なデータ整合性を確保
- セキュリティツール:組み込みのセキュリティプロンプトとワークフローでアクセス権限の問題を解決
- 特徴量ストアツール:機械学習およびAIアプリケーション向けの企業特徴量を管理・運用化
- RAGツール:検索拡張生成ユースケース向けのベクトルストア作成・管理を簡素化
- カスタムツール:独自のデータやビジネス状況に合わせたカスタムツールを容易に定義・展開
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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