SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

  • Security Online
  • DB Online
  • ニュース
  • 新着記事一覧
  • イベント

    コスト高にならない「Oracle Database」クラウド移行の方策ー35年の知見からOCIと最新PaaSを徹底解説! powered by EnterpriseZine
    2025年10月17日(金) オンライン開催

    AI時代を勝ち抜くサーバー選定術 ~デル・テクノロジーズとサーバーOSサポート終了に備える~ powered by EnterpriseZine
    2025年10月29日(水)オンライン開催

    • SaaS ERP最前線──適者生存の市場を勝ち抜く企業はどこに

      SaaS ERP最前線──適者生存の市場を勝ち抜く企業はどこに

    • IT部門から“組織変革”を~気鋭のトップランナーを訪ねる~

      IT部門から“組織変革”を~気鋭のトップランナーを訪ねる~

    • Next エンタープライズAI

      Next エンタープライズAI

    • 酒井真弓の『Enterprise IT Women』訪問記

      酒井真弓の『Enterprise IT Women』訪問記

  • ブログ

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

コスト高にならない「Oracle Database」クラウド移行の方策ー35年の知見からOCIと最新PaaSを徹底解説! powered by EnterpriseZine

2025年10月17日(金) オンライン開催

AI時代を勝ち抜くサーバー選定術 ~デル・テクノロジーズとサーバーOSサポート終了に備える~ powered by EnterpriseZine

2025年10月29日(水)オンライン開催

Data Tech 2025

2025年11月7日(金)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2025年夏号(EnterpriseZine Press 2025 Summer)特集「“老舗”の中小企業がDX推進できたワケ──有識者・実践者から学ぶトップリーダーの覚悟」

EnterpriseZine Press

幕を閉じた大阪・関西万博、フランスパビリオン成功の舞台裏を支えた「バーチャルツイン」技術とは?

このテクノロジーが「宇宙開発」の鍵を握る? “New Space時代”に必須の仮想シミュレーション

“New Space時代”で宇宙開発に構造変化が

 フランスパビリオンの事例が示すように、「工期に厳しい制限があり」「複数のステークホルダーが関与し」「現場での実証が困難」な環境では、事前の仮想空間シミュレーションが威力を発揮する。この特性が最も求められる分野が“宇宙開発”なのだ。ダッソーで航空宇宙・防衛産業担当バイス・プレジデントを務めるDavid Ziegler(デビッド・ジグラー)氏は、「宇宙開発のように複雑性が極めて高い産業では、3Dユニバースのような仕組みが必須になる」と指摘する。

Dassault Systemesで航空宇宙・防衛産業担当バイス・プレジデントを務めるDavid Ziegler(デビッド・ジグラー)氏
Dassault Systemesで航空宇宙・防衛産業担当バイス・プレジデントを務めるDavid Ziegler(デビッド・ジグラー)氏

 ジグラー氏は、航空宇宙産業が直面している課題として以下を挙げる。

  • ロケット需要の急増
  • 脱炭素化にともなう電動化・水素化への技術転換
  • サプライチェーンの複雑化と品質保証

 特に近年は「New Space時代」と呼ばれるように、新規参入による急速な技術革新と、それにともなう生産体制の見直しが顕著となっている。Elon Musk(イーロン・マスク)氏率いるSpaceXはその象徴的な例だ。同社は、世界のロケット打ち上げ市場で急速にシェアを拡大している。また、Starlink衛星の大量投入で、衛星コンステレーション(数千基規模の小型衛星を群として運用する方式)分野でも圧倒的な存在感を示している。結果として、ロケット需要に対し供給能力が追いついていない。「新型機の納入に7年以上を要するケースも出てきており、従来型の開発体制では対応できない状況に陥っている」とジグラー氏は語る。

航空宇宙産業が直面する課題と解決アプローチ。バーチャルテストや運用ツインなどによる、柔軟な生産と持続可能性の実現を示す。
航空宇宙産業が直面する課題と解決アプローチ。バーチャルテストや運用ツインなどによる、柔軟な生産と持続可能性の実現を示す。

 こうした産業構造の変化により、衛星開発は従来の数基単位から、数千基規模のコンステレーションを前提とする時代へと移行している。当然、数千基もの衛星を実際に軌道に投入してから不具合を発見するようなことは許されない。とはいえ、すべてを物理的にテストすることは現実的に不可能であり、従来の「作ってから試す」開発手法は限界に達している。したがって今後は、設計から運用に至るすべての工程を、事前に仮想空間でシミュレーションすることが不可欠となる。

 その制約が最も顕著に現れるのが火星探査だ。地球との往復だけで2年以上を要するため、現地での補給や修理は不可能である。「火星探査は極端な制約条件を持つプロジェクトだ。現地で試行錯誤する余地はなく、すべてを事前に仮想空間で検証しなければならない」とジグラー氏は説明する。火星の重力、温度、大気、放射線環境といった条件をどこまで精緻に再現できるかが成否を分ける。こうした背景から、宇宙開発では緻密な事前シミュレーションができる基盤の存在が必要なのだという。

次のページ
地球のデータセンターに依存しない「宇宙AI」とは?

この記事は参考になりましたか?


広告を読み込めませんでした

広告を読み込み中...

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
EnterpriseZine Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

鈴木恭子(スズキキョウコ)

ITジャーナリスト。
週刊誌記者などを経て、2001年IDGジャパンに入社しWindows Server World、Computerworldを担当。2013年6月にITジャーナリストとして独立した。主な専門分野はIoTとセキュリティ。当面の目標はOWSイベントで泳ぐこと。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/22806 2025/10/15 10:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング