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冨永裕子の「エンタープライズIT」アナリシス

生成AIで激変した「検索体験」ゼロクリック時代に求められるSEOからGEOへの転換

アドビが投入する「Adobe LLM Optimizer」

 「生成AIツール」の日常生活への浸透は、検索エンジンのアルゴリズム理解に基づく“表層的”なSEO対策を過去のものにしようとしている。自社のWebサイトへのトラフィックが減ったと考え、顧客体験向上に向けた取り組みの方向性を見失っている企業にとって、AI由来のトラフィックを可視化することで、新しい最適化の方向性が見えてくる。

生成AIが変えた顧客の検索行動とトラフィックソースの多様化

 生成AIツールの登場前、デジタル接点における顧客の情報収集は、検索エンジンを起点としていた。顧客は、検索窓に思いついた言葉を入力し、表示されたWebサイトのリンクリストから気になったものをクリックすることで、「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購入」と、カスタマージャーニーを進めていく。企業のマーケティング部門は、検索結果のリスト上位に入れるよう、“SEO最適化”に取り組んできた。ところが、生成AIはこの仕事のやり方を大きく変えている。

 ChatGPTのような生成AIツールを使うと、知りたいことを会話文で尋ねるだけで、出典を付記して回答してくれる。その内容に満足すれば、出典元のリンクをクリックすることがないため、企業は顧客が情報を得たことを知らないままになってしまう。米国の消費者トレンドを見ると、こうした「検索エンジンスキップ」の影響は明らかだ。2024年7月から2025年5月の10ヵ月間、Adobe Analyticsユーザーのデータを分析した結果によれば、とある米小売りサイトにおける生成AI由来のトラフィックは3,500%増加、別の米旅行サイトでは3,200%増加したことがわかった。このデータはWebサイトへの流入自体はなくならないにしろ、検索エンジン起点の自然流入が減少傾向にあることを示している。生成AIツールによる「会話型インタラクション」の台頭で、SEO中心のWebサイトへの流入を増やす施策を見直すべき時期が来ている。

 2025年9月17日、アドビが開催した説明会に登壇した平嶋英治氏(同社 テクニカル・バリデーション部 シニア・マネージャー)は、生成AIツールの利用定着にともない、多様化するトラフィックを可視化することの重要性を指摘し、考慮するべきトラフィックは大きく4つあるとした(図1)。この内、SEO対策で重要とされてきたのが、「自然検索」と「従来型リファラルトラフィック」の2つである。まず、自然検索によるトラフィックを増やすには、顧客にとって価値あるコンテンツを充実させ、自社のWebサイトあるいはアプリを魅力的にする努力を続けることだ。この基本があって、ソーシャルメディアや外部サイトのリンクからWebサイトへのリファラルトラフィックを増やす施策が成功する。

アドビ株式会社 テクニカル・バリデーション部 シニア・マネージャー 平嶋英治氏
アドビ株式会社 テクニカル・バリデーション部 シニア・マネージャー 平嶋英治氏

 今すぐに、この2つの施策が不要になることはおそらくないだろう。しかし、時代の変化に適応し、新しい施策が必要になってきたことを企業は認識する必要がある。平嶋氏は注目するべき新しいトラフィックとして「LLMリファラルトラフィック」を挙げた。これは従来のように検索エンジンを経由しない。また、「LLMゼロクリックジャーニー」と呼ばれる指標も重要だ。これは出力結果に自社のブランドや商品についての言及はあるものの、結果を読んで満足してしまうものを指す。

図1:生成AIツールの活用と共に進むトラフィックソースの多様化 出典:アドビ株式会社
図1:生成AIツールの活用と共に進むトラフィックソースの多様化(出典:アドビ株式会社)
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この記事の著者

冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

 IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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