2026年1月23日、エムシーディースリー(以下、MCD3)は、Kaggleコンペティション「MCD3 Data Science Competition 2025」を開催した。
MCD3は、三菱商事が出資するMCデータプラス、インダストリー・ワン、エムシーデジタルの3社が合併(2025年7月)したことで設立された企業。2023年から同コンペティションを開催しており、今年で3回目となる。今回は東北電力やサントリー、ブリヂストンなどの大手企業を中心とした参加者が約60名集まり、企業対抗でスコアが競われた。
MCD3 Data Science Competitionは、Kaggleコンペティションでありながらも企業参加できる点が特徴的だ。主催者でデータサイエンティストの齋藤翔平氏は、「Kaggleに個人や社内チームで取り組むだけでなく、技術力向上やコミュニケーション活性化を目的として、企業の枠を越えて交流を図りたいという思いが強い」と述べる。実際に、参加者の9割がKaggleコンペティションに参加したことがなく、実務でPythonを使ったデータ分析などの経験をもたない未経験者の姿も見られた。
今回のコンペティションでは、給食データ(静岡県菊川市の小学校給食オープンデータ)が利用され、献立のメニュー名などからエネルギーを推定するという課題が出された。朝10時に開会式が行われると、16時45分まで各チームが頭を悩ませながらも、和気あいあいとした雰囲気の中で課題に取り組んだ。
なお、上位3位のチームが受賞(コメントは以下の通り)。試行錯誤の回数を評価するということで、最もサブミット数が多かったチームには、特別賞も贈られた。
- 1位チーム:最初はEDAを中心にやっていたが、ラスト10分で逆転することができた。初めてコンペに出場したが1位となり、うれしく思う
- 2位チーム:分業をしてPDCAを回したことが功を奏した。途中でパラメタチューニングなどにも走ったが、最後に10位だった状況から巻き返すことができた
- 3位チーム:BizDevのチームで、データサイエンスがわからないというメンバーもいてデータセットの名寄せも人力でやった。MCD3の皆さんの助けもあり、受賞できた
「この1年だけでも、AIがすごく賢くなってきた。今回のコンペティションでもAIだけでは勝ちきれず、アイデアを含めてうまくチューニングしていくことが必要だった。入賞チームには、MCD3との混成チームも多く、普段の業務から一緒に伴走してきた成果も表れているかもしれない。今後もこのコンペティションを続けていきたい」(同社 CTO 久保長礼氏)
また、MCD3 Data Science Competitionについて、同社 AI事業カンパニー長の河内伸学氏は「大手企業でも競技プログラミングなどをやっている方はいるが、そのコミュニティは社外にできあがっている。当社として学生向けのコンペティションなども支援する中、会社単位で参加できる『MCD3 Data Science Competition』では、大手企業などのデータ分析、AI活用能力の底上げにつながる形で、そのすそ野を広げていきたい」と述べる。
今後もMCD3は、MCD3 Data Science Competitionの規模拡大を視野にいれながら開催していく予定だ。
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岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)
1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。
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