民主主義世界のAI主権を勝ち取れ!元NATO事務総長/元デンマーク首相が新共同体「D7」創設を訴える
独裁と覇権主義にテクノロジーの主導権を握られてよいのか? 民主主義陣営は団結と信念を試されている
日本とEUがともに立ち上がる時! 世界はワシントンや北京だけのものではない
AIの進化とともに、国家安全保障・経済安全保障・技術安全保障が不可分となってきている。近年のデジタル主権やデータ主権、ソブリンクラウドなどといったニーズも、この変化を受けて高まっているものだ。
しかし、こうした世界規模レベルの課題は、どこか一つの民主主義国家が頑張ったところで太刀打ちできるものではない。そこでラスムセン氏が提唱するのは、領土や安全保障を守る同盟とは別の「テクノロジー同盟」を築くことだ。そして、日本とEUがともに立ち上がり、この同盟を主導すべきだと語る。
「パートナーシップは“贅沢品”ではありません、戦略的な『必然』です。日本とEUは、法の支配に対する深い信念、開かれた社会へのコミットメント、イノベーションの伝統、独裁的な威圧に対する脆弱性、グローバルな安定への共通の関心、そして自由な人々による自由な貿易が、すべての人の繁栄につながるという理解を共有しています」(ラスムセン氏)
米国では、大統領が関税を武器にして長年の同盟国にさえ服従を迫っている。欧州ではロシアが隣国の侵略を目論み、残酷な地上戦を仕掛けている。アジアでは、中国が監視と軍事的なプレゼンスを急速に拡大している。そんな世界の中でAIは、人々を監視し、世論や物語を操作し、影響力を投影するために展開されている。「世界が古い秩序に戻ることはない」とラスムセン氏。新秩序の到来が不可避だとすれば、民主主義がその秩序を創るのか、それとも覇権主義がその秩序を創るのか……問われるのはその一点だ。
“はっきり言っておこう。世界のバランスは、ワシントンと北京だけで決められるものではないと” ── Anders Fogh Rasmussen
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名須川 楓太(編集部)(ナスカワ フウタ)
サイバーセキュリティとAI(人工知能)関連を中心に、国内外の最新技術やルールメイキング動向を取材しているほか、DX推進や、企業財務・IRなどのコーポレート領域でも情報を発信。武蔵大学 経済学部 経済学科 卒業。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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