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渡辺聡 クラウド時代のIT羅針盤

世界市場で勢力を拡大するFacebook、仮想通貨から考える脱ガラパゴスへの課題 

第4回


少し前のニュースになるが、米国SNS最大手のFacebookがマレーシアを拠点に決済技術を手がけるMOL Globalと提携し、アジア地域での仮想通貨サービスを強化すると発表した。この提携によって、シンガポール、マレーシア、タイ、インド、オーストラリア、ニュージーランドなどにあるサイバーカフェ、コンビニ、オンラインバンクといった店舗にて同社の発行する仮想通貨「Facebook Credits」が現地通貨にて購入することが可能となる。

仮想通貨「Facebook Credits」とは?

 少し前のニュースになるが、米国SNS最大手のFacebookがマレーシアを拠点に決済技術を手がけるMOL Globalと提携し、アジア地域での仮想通貨サービスを強化すると発表した。この提携によって、シンガポール、マレーシア、タイ、インド、オーストラリア、ニュージーランドなどにあるサイバーカフェ、コンビニ、オンラインバンクといった店舗にて同社の発行する仮想通貨「Facebook Credits」が現地通貨にて購入することが可能となる。

  「Facebook Credits」は、Facebookで使われているポイント(一種の通貨)であり、ギフト商品やアプリケーション、仮想グッズを購入できる仕組みだ。日本でもDeNAやGREEが大々的に類似のポイント制度を提供していることから、イメージしやすいことだろう。

  DeNAやGREEのものと比較した際に目につくのは、仮想通貨の流通範囲の広さだ。DeNAやGREEは、基本として日本円に紐づいており日本国内でサービス提供されているのに対し、「Facebook Credits」のMOLのポイントはドルベースで提供されているので、  実質として、上記の流通各国でドルが流通しているに等しい。つまり、各国現地通貨との為替レートを考えると、Facebook上の物価は時々刻々と動いていることになる。

 この通貨圏のズレが何を引き起こすものか、マニアックな課題になるが少し考えていきたい。というのは、国内の大手ネットサービス事業者も海外に進出しようと検討を進めているところがあるが、国ごとに完全にローカライズをしない限り(当初のYahoo!の展開がこのパターンに近い)、ポイントや決済といったところで類似の課題に少なからず突き当たることでもある。脱ガラパゴスのバックエンド課題と言える。(次ページへ続く

次のページ
交換レートが及ぼす影響とライフラインとしての役割

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この記事の著者

渡辺聡(ワタナベ サトシ)

神戸大学法学部(行政学・法社会学専攻)卒。NECソフトを経てインターネットビジネスの世界へ。独立後、個人事務所を設立を経て、08年にクロサカタツヤ氏と共同で株式会社企(くわだて)を設立。現同社代表取締役。大手事業会社からインターネット企業までの事業戦略、経営の立て直し、テクノロジー課題の解決、マーケティング全般の見直しなど幅広くコンサルティングサービスを提供している。主な著書・監修に『マーケティング2...

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