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Databricksが示した、AIエージェント統制の鍵 CDPで業務アプリケーションにも進出へ

「Data + AI Summit 2026」現地レポート

開発・運用にもAIエージェントを活用 発表された新機能は

 AIエージェントを活用する際、単一のAIエージェントでは解決できない複雑なタスクに対処するため、複数のAIエージェントを組み合わせることが主流となりつつある。しかし、ここで問題となるのが、各エージェントを制御するための仕組みだ。

 Databricks 共同創業者 兼 CTOのマテイ・ザハリア(Matei Zaharia)氏は、「AIエージェントを機能させるためのソフトウェアが無数に存在し、それぞれが独立して動いている。そのため、相互運用を図ることが極めて困難だ」と課題を指摘する。

Databricks 共同創業者 兼 CTO マテイ・ザハリア(Matei Zaharia)氏
Databricks 共同創業者 兼 CTO マテイ・ザハリア(Matei Zaharia)氏

 そこで、Databricksが発表したのが「Omnigent(オムニジェント)」である。Omnigentは、異なるハーネスやフレームワークをもつAIエージェント群を束ねる役割を担う。これにより、安価なモデルにタスクを実行させながら、行き詰まったときには高価なモデルを呼び出したり、人間のエンジニアに協力を仰いだりできる。

「Omnigent」
「Omnigent」

 また、AIエージェントの活用はインフラ運用やサイバーセキュリティの領域にも及んでおり、その一つが機械学習(ML)の保守を担う「Genie ZeroOps for ML」だ。

 これまでデータエンジニアは、本番稼働後のデータドリフト(予測精度の低下)の検知やパイプラインの障害対応といった保守に膨大な時間を費やしていた。Genie ZeroOps for MLでは、異常を検知すると自律的にコードやUnity Catalog内のデータリネージを分析し、根本原因を特定。本番環境から隔離された「シャロークローン(Shallow Clone)」を作成し、修正後のMLモデルを再学習・テストした上で、人間に解決策を提示する。

 さらに、サイバーセキュリティ領域では、Panther社の買収合意と、同社の技術を組み込んだエージェント型SIEM「Lakewatch」の機能強化が発表された。

「Lakewatch」
「Lakewatch」

 現在、攻撃者はAIを用いてシステムの脆弱性を特定し、ミリ秒単位で攻撃を仕掛けている。人間の手作業では対応しきれない、マシンスピードでの戦いが繰り広げられているとして、ゴドシ氏は「従来のSIEMはAI向けに設計されていない。Pantherとともに、SOCワークフローを自動化し、すべてのデータを分析するための機能を提供する」と述べた。

 Lakewatchでは、クラウドやSaaSのログを集約するとともに、AIエージェントが脅威検知ルールを自動生成したり、インシデントの初期調査を自律的に実行したりする。開発・運用業務の一部を「AIエージェントの自律行動を管理・承認する」プロセスへとシフトしていく形だ。

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この記事の著者

岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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