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2010年データセンターの旅

ハコの中にはホスピタリティ~コントロールセンターへようこそ~住商情報システムさん、netXDC

#4


データセンターのコアはサーバールームにあり。でも、データセンターの個性はサーバールームの外にあり―そのような気づきをぼんやりとつかみかけた我々編集部。今回お邪魔したのは、住商情報システムさんのデータセンターnetXDC。はたして、どんな個性が見つかるのでしょうか―

魅せる!コントロールセンター

 ついに4件目となりました、データセンターの旅。今回は江東区某所にある住商情報システムさんのデータセンター、netXDC にお邪魔しております。住商情報システムさんでは、利用を検討するユーザーさん向けに見学ツアーを随時行っているそうで、アトラクションとはいわないまでも、見学者を意識したさまざまな工夫が随所に見られます。来客を想定していない素っ気ないデータセンター取材の場合「普段は見えない部分を覗いている感」があり、わくわくするものですが、招かれているとなればそれはそれで悪い気はいたしません。というか、とてもうれしいです。

「我々としてはできる限りお見せしようという方針です。できるだけデータセンターの中まで見ていただいて、安心して預けられることを体感していただきたいんです」と語るのは、今回の案内役である、高野さん。この時点では気付かなかったのですが、今回、高野さんには、単にデータセンターを案内していただくだけでなく、かなりディープなデータセンター情報を伝授されることになります。それはさておき。

案内役の高野さん
この後、データセンターマスターっぷりを発揮
高野さん

さて、ここで本日のツアー内容を簡単にご紹介。まずは、デモルームにて、プロモーションビデオを鑑賞します。引き続き、サーバーの運用のデモンストレーションを拝見。その後、実際の設備を見学いたします。これで、だいたい2時間コースだそうです。デモを見るというのは、初めてですね。さすがツアー仕様です。

さっそく、テレカン・ルーム風のデモルームでプロモーションビデオを鑑賞します。

「CIOの確かな手段…」
「ITを駆使して企業価値を高める…」
いろいろ刷りこまれ中
いろいろ刷りこまれ中

何を刷りこまれたかといいますと…

netXDCさんは2001年に登場。単なるコロケーションサービスにとどまらない、「ソリューション指向」のデータセンターです。わかりやすくいうと、監視・運用サービスといった付加価値に重点をおいています。

netXDCの大きな目玉としてあげられるのが、CC2と呼ばれる運用・監視センター。コントロールセンターとコンタクトセンター、CCが2つだからCC2だそうです。CC2では、シフト勤務3交代で24時間、データセンターの運用と監視が行われています。

プロモーションビデオでも人がいっぱい動いているイメージが演出されていました。そういうコンセプトなのだそうです。

「他社は設備が中心。運用を強みとするnetXだからこそ、
さまざまな役割の人が出てくるプロモーションビデオになっている」
独自の強みで自信を見せる外村さん
外村さん

ビデオ鑑賞により、いい感じにデータセンター脳の仕込みができたところで、たたみかけるようにデモンストレーションに入ります。そうなんです、ここはデモルームなんです。でもデモってどこで?だれがどうやって?と思ったその瞬間、それまでビデオを見ていたはずの壁面が!

CC2 is here!
CC2

「おー」と思わずのけぞる私ですが、そんな気はしていました。というのも、これはかの有名なラックさんのセキュリティ監視センター、JSOCと同じからくりなんですね。なんですよ。

ある程度説明をおこなったのち、おもむろに監視センターを出現させて見学者を驚かせるという手法も同じです。そんなベタな手段、何回も通じると思ったら大当たりです。はい。何度だってだまされます。かっこいー。いいんです。シチュエーションプレイなのです。なので、これを読んだ読者諸氏が今後、実際に本デモルームを訪れることがあったとして、このからくりを知っていたとしても、このポイントでは必ず歓声をあげるように、とここに申し述べておきます。

デモンストレーションでは、まず、障害発生から復旧までの一連の流れを見ることができます。

障害発生がコンソールに表示され、
障害発生!

写真ではわかりませんが、障害が発生すると、アラートがなります。

オペレーターさんが処理します
オペレーターさんが処理
定常業務管理も紙ではなくシステムで管理
定常業務管理

これはいいですねー。忘れない。

そして2つ目のデモは、監視カメラの映像を見ます。

サーバールーム内の生中継
サーバーラック列ごとに監視しています
サーバールーム内の生中継

JSOCとの類似については、もちろん、高野さんも認識していらっしゃいます。その上で高野さんいわく、「JSOCさんでは、コマンダー部分が一段高くなっている。うちも一段高くしたいと思っているんですよ」とのこと。

コマンダー…我々からみて一番手前のひとがコマンダー部分です。こう、問題がシリアスになるにつれ、一番前からどんどんエスカレーションしていくようなイメージでしょうか。前から2列目までがオペレーターさんで、その後ろがシフトエンジニアさん、そしてコマンダーさんとなっているようです。NASAや!NASAみたいや。

ちなみに、見学中は穏やかで落ち着いた様子で、平穏無事に運用されている雰囲気でした。

ところで、素朴な疑問なんですが、これ、向こうのひとには、こちらは見えているんでしょうか?

「見えています。だから透けているときはちょっと緊張気味です(笑)」(高野さん)

緊張させてすみませんでした@CC2の皆様。

次のページ
netXDCユーザー疑似体験ツアー

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この記事の著者

小泉 真由子(編集部)(コイズミ マユコ)

情報セキュリティ専門誌編集を経て、2006年翔泳社に入社。エンタープライズITをテーマにイベント・ウェブコンテンツなどの企画制作を担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/2534 2011/01/21 15:52

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