IBMがHPC企業を買収
IBMは10月14日、カナダ・トロントに本拠を置くPlatform Computingの買収を発表しました。Platform ComputingはHPC(High Performance Computing)に特化した企業として、金融/保険、科学技術、エネルギーなどに多くの顧客をもつ優良企業です。代表的なクライアントにはCERNやCitigroupの名前が挙がります。
これらの企業に共通するニーズは分散したコンピューティング環境で超膨大なデータを安全かつ高速に平列処理すること。HPCはこの分野でのリーディングカンパニーであり、とくに最近はHadoop/非HadoopをミックスしたワークロードをサポートするMapReduceプロダクトを提供するなど、ビッグデータ関連の技術力の高さからも注目されていました。
Hadoop技術力の高いプライベートカンパニーの買収合戦をIT Giantsが繰り広げる構図は、もうしばらく続きそうな感じです。
MicrosoftがHadoopサポートを表明、Dryadとの棲み分けは?
以前からDenaliでのHadoop対応を表明していたMicrosoftですが、10月12日、米シアトルで開催された「PaSS Summit 2012」において、Hadoopの開発企業であるHortonworksと提携してWindows Server 2012およびWindows AzureにHadoopを統合していくことを明らかにしました。コードベースでのApache Hadoopとの完全互換を目指すそうです。
最初のテクノロジプレビュー(CTP)版として今年中にAzure対応版が、そして2012年にはSQL Server対応版がリリースされる予定となっています。この発表と同時にMicrosoftは、Hadoop用SQL Severコネクタのダウンロードを開始しています。
ここで気になるのは、MicrosoftはもともとHadoop対抗技術として「Dryad(ドライアド)」という技術をMicrosoft Researchで研究/開発を続けてきていたことです。今後、HadoopとDryadをどう棲み分けていくのか、注目したいところです。
楽天テクノロジーカンファレンスが11月に開催! 今年のテーマは"Embrace BIG Change!"
毎年恒例の技術カンファレンス「楽天テクノロジーカンファレンス 2011」が東京・品川シーサイドの楽天タワーにて11月19日(土)に開催されます。今年のテーマは"Embrace BIG Change!"、大きな時代の変化を受け入れ、ともに歩んでいこうとする姿勢を掲げています。参加はもちろん無料です。
今年は「グローバライゼーション」「アジャイル」「ビッグデータ」をテーマにしたセッションが開催されるとのこと。1日じっくり、時代の大きなうねりを体感できる良い機会になりそうです。主催者側ブログ(Tumblr)はこちら。