SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

スマート化する都市

スマート・グリッドは“ビッグデータの活用”そのもの-拡がるエネルギー管理のパラダイムシフト

■第二回

今回はスマーター・シティーの重点領域の1つである「環境」と「エネルギー」分野について考えていきます。特にこの分野においてITがどのような役割を担うか、先進的な事例から見える将来像とすでに拡がりつつある新しいエネルギー管理の取り組みにについて紹介します。

電力供給の分散化がもたらすエネルギー管理のパラダイムシフト

 従来はCO2削減という環境問題の視点から中長期的な課題として捉えられてきたエネルギー問題ですが、3.11を契機に大きく様変わりしました。企業や個人という需要家(利用者)にとれば、電力は自由に利用できるものから自己防衛が必要な資源になったのです。計画停電、節電の数値目標や電力料金の値上げは、企業に事業継続リスクをもたらし、デフレの時代に値上げを受けざるを得ない状況となりました。

 また、供給サイドの電力会社にとっては原子力発電による安定供給シナリオの見直し、代替エネルギーの調達やコスト上昇に直面することになりました。一方、このエネルギー危機に対して太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーでもって異業種から発電ビジネスへの新規参入が急速に増えています。

 今後も従来の電力会社の安定供給の課題は続くと予想されているので、新電力の参入は継続し、電力供給の分散化が進みます。また、需要家の自己防衛として節電や売電の取り組みも加速していくでしょう。

 要は従来の電力会社による独占的な電力供給体制から新電力や需要家も含めた供給の分散化が進みます。これはシステム的には集中管理システムから自律分散化システムへの大きなパラダイムシフトが伴うということであり、電力管理システムはアナログ技術中心の系統制御から、スマート・グリッドに代表されるデジタル技術が必須になります。

次のページ
スマート・グリッドは“ビッグデータの活用”そのもの

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
スマート化する都市連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

三崎 文敬(ミサキ フミタカ)

日本アイ・ビー・エム株式会社 スマーター・シティー事業 部長 事業企画担当
日本アイ・ビー・エム大和研究所に入社後、製品開発担当や製品企画担当などを経て、IBM Corporationの技術戦略部門であるCorporate Technologyに出向。2001年以降はLinux、Grid、Virtua...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/4446 2012/12/26 07:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング