InfiniDBについては、過去の記事でもご紹介していますので、そちらもご参照ください。▼
行ベースの汎用DBMSをDWH系処理で利用する課題
それでは、5社の具体的な事例をもとに、InfiniDBがどのような理由で採用されているのかをみていきましょう。
- A社:検索レスポンスが数分から2秒に。納品リードタイムが2週間から3日へ。
- B社:サマリーデータの分析から、全データを対象にした高度な分析処理へ
- C社:3億件の売上分析が数秒。チューニングレスでBIシステムをスピード開発。
- D社:既存DWHアプライアンスの最大10倍の性能向上。コストは2分の1に。
- E社:クラウド上でビックデータ分析基盤として活用
A社:検索レスポンスが数分から2秒に。納品リードタイムが2週間から3日へ。
A社の保有するマーケティング・データベースは、システム全体では高い検索性能を実現していました。しかし、一部の業務要件だけは検索に数分かかってしまうことが課題でした。
●課題
・検索対象のテーブルデータをすべて読み込む必要がある処理で、従来の索引などを使ったチューニング作業では改善できない
・全文検索エンジンの導入なども検討したが、費用効果の面でメリットが見いだせなかった
そんな折、InfiniDBの存在を知ったA社は、自社の余剰サーバでInfiniDBを試使用することにしました。既存RDBMSのデータをとりあえずInfiniDBに投入し、この「遅いSQL」の処理を実行してみました。その結果、InfiniDBの自動パラレル処理の効果によって、特別なチューニングを行うこともなく、数分かかっていた処理が数秒で処理できることが分かりました。
InfiniDBの購入を決意したA社は、本格活用のために最新のIAサーバを1台購入、最終的には「遅いSQL」が2秒で処理できるようになりました。
A社はInfiniDBを購入してから、わずか約2週間という短期間で本番活用を開始しました。これは、既存の情報系データベースをすべてInfiniDBに置き換えるのではなく、性能がでない処理だけを抜き出し、InfiniDBを活用したことで実現できました。既存システムにInfiniDBをアドオンにすることで、追加の開発工数や移行のリスクを最小限に抑えることができたのです。
データ抽出の高速化は、営業活動に大きな効果をもたらしました。商談の現場で、営業担当者がデータを顧客に即時に提示できるようになったため、商談初回から納品まで約2週間かかっていたプロセスが3日にまで短縮されたそうです。まさに、データ処理の高速化はビジネスの高速化につながるという良い例です。
●解決/効果のポイント
・既存データベースからInfiniDBに置き換えるだけで、数分かかっていた処理がチューニングを行うことなく2秒で処理できるようになった
・既存データベースと併用することで、短期間で課題が解決できた