SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Security Online Day 2025 春の陣(開催予定)

2025年3月18日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

DB Press(AD)

データ発生から活用に至るまでの"コスト"と"スピード"をかんがえる

 「データを活用する」、ビッグデータという言葉が定着してから、この言葉を頻繁に耳にする。簡単に「活用」とは言うものの、巨大で高速なデータベースを入れ最新のBIツールを導入すればそれで活用できるようになるのだろうか。「多くの企業において、データ活用の際には同じような課題を抱えています」と言うのは、日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 開発統括本部 ソフトウェア開発本部 システム基盤ソリューション部 チーフアーキテクトの桐越信一氏だ。

DB OnlineDay2015開催!―ニッポンを強くする!データ活用の未来

日時:2015年3月13日(金)13:00-18:10 
場所:ベルサール神保町 
参加費:無料(
事前登録制)
→お申込みはこちらから

データベースを高速化するだけでは解決しない共通課題

桐越氏
日立製作所 情報・通信システム社
ITプラットフォーム事業本部 開発統括本部
桐越信一氏

 桐越氏が所属する日立は、ITベンダーであり日本を代表する大手製造業でもある。この日立はなかなかユニークな人材活用を行っている。たとえば桐越氏は、日立の情報システム部門に所属したことがある。さらにコンサルタントとして顧客のもとでITシステムの提案、構築を行った経験もある。その上で現在は、ソフトウェア製品の開発本部に所属し製品開発のチーフアーキテクトを務めている。こういった部門を越えた社内ローテーション的人事は、日立では珍しいことではない。

 つまり、桐越氏はコンサルタントとして顧客の課題解決に取り組んだこともあれば、情報システム担当者として自ら大手企業が抱えるITシステムの課題解決に取り組んだこともある。それらの経験を経た上で、今はユーザーのためのソフトウェア製品を開発する立場にあるのだ。当然ながら「こういった製品の仕掛けがあれば課題が解決できるという現場視点を、製品にフィードバックをしている」という。

 各社の共通課題と桐越氏が指摘するのが、データ発生から活用に至るコストとスピードの問題だ。企業には業務を処理するさまざまなシステムがある。データ活用するには、各システムで発生したデータをバッチ処理などで抽出し、データ型やコード体系の統一などさまざまな加工を施しデータ統合できるようにする。加工、変換されたデータは、巨大で性能の高いデータベースのデータウェアハウスに格納する。

 このデータウェアハウスを直接参照し検索することもあるが、データが大量にある場合には用途や部署ごとなどにデータを切り出し、各部署が必要とするレポート作成などの目的を迅速に達成できるようデータマートを作る。データマートから帳票を出力し、BIツールでダッシュボードを作りアドホックな分析ができるようにするのだ。ここまでできて、やっとデータを活用することになる。

 このデータが発生してから活用に至るまでのデータの流れを、手間をかけずにいかに短時間で行うか。これこそが、各社にとっては共通の悩みだ。ビッグデータ分析となれば、大規模で高性能なデータベースを導入する。たしかに検索スピードの問題は解決するがそれはデータベースが速くなるだけだ。各種システムからの抽出や変換の処理が速くなるわけではない。

 また分析レスポンスを速くするために、インメモリ型のBIツールを使う手もある。しかしながらBIツールのインメモリーへのデータ展開が、データを抽出してから1日以上の時間がかかるとなると、果たしてそれは「迅速なデータ分析環境」と呼んでもいいのだろうか。

次のページ
業務が異なれば見たいデータも変わる

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
DB Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/6601 2015/02/27 06:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング