SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

アクロニスに聞く!今さら聞けない企業向けバックアップ集中講義(AD)

大切なデータを守れ!今さら聞けないIT担当者のための最新バックアップ入門【前編】

震災がバックアップの考え方を見直すきっかけに

――いま企業はどんなきっかけで、バックアップの見直しをしていますか?

佐藤さん:もっとも大きな出来事はやはり東日本大震災です。企業規模に関わらず、自社システムが震災のような災害でどう影響を受けるのか。復旧にはどうすればいいかを考えるようになりました。ミッションクリティカルで高可用性が求められるシステムは、高いコストをかけても保護する。一方で、今やクラウド上のサービスも稼動率は99.98%くらいはあります。それを誰でも安価に使える。クラウドにデータを置けば、国境を越え自動でレプリケーションもしてくれます。

 まずはファイル、フォルダを保険的にどこか遠隔地に保存する発想が出てきました。もう1つがシステムを復旧するためのバックアップです。システムを元通りにするバックアップが、震災以降は格段に増えています。昔は、データは保護してもシステム復旧までは考えていなかったのです。そのころシステム全体のバックアップの話をしても、便利だね、役立つね、くらいでした。

 今のデータバックアップは、システム的に拘るべきところでしっかりとやる。たとえばデータベースのバックアップなどはシステム復旧とは別にやります。つまり、システム全体のバックアップもデータのバックアップも両方が大事なのです。

――システムバックアップが出てきて何か変わることはありますか?

佐藤さん:データバックアップでは、バックアップをどう取るかを細かく設計できても、データを戻すところから後のことは設計しにくかった。そのため、ほとんどの中小規模の企業では、とにかくデータさえあれば何とかなるだろうという感じでした。それに対し、システムバックアップのゴールは、過去のある時点にまるまる戻ることです。言い換えれば、いつに戻ればいいかを考えます。1秒たりとも遡ることが許されなければ、バックアップではなく別の方法が必要です。

 どの顧客も「どのくらいに戻ればいいのか」と聞けば「直近です」と答えます。企業やシステムごとに、この直近の時間は異なります。1時間あるいは10分となると、バックアップで戻すのは難しいでしょう。システム全体を戻すとなると、1日くらいが1つの目処となります。したがって、1日1回システムバックアップを取る提案をすることが多くなります。これは、夜間などシステム負荷が低い時にバックアップを取る運用とも合います。

 とはいえ、現状はサーバー性能も高く、バックアップツールの処理が本番システムに及ぼす影響もかなり少なくなっています。そのため、必ずしも夜間でなければだめと言うわけではありません。なんとなく昼間は気持ち悪い、何かあった際の責任が取れないと言った理由から夜間でとなるようです。実際のところ、たとえばPC性能が上がっているクライアントバックアップならば、5分に1回のシステムバックアップでもあまり影響はありません。5分間隔だと、システム変更も少なくバックアップを取るべきデータも小さくなりますから。

専任のシステム管理者以外でも、確実にバックアップが取れる仕組みが必要

――その他には、ここ最近でバックアップに対する意識として変わってきた点はありますか?

古舘さん:バックアップを取る人が変わってきました。アクロニスの顧客であれば中堅・中小企業のシステム管理者や大企業の各部門の情報システム担当者が中心です。それが最近では現場部門のアプリケーション利用者もバックアップを取りたい。つまり、必ずしもITリテラシーが高いとは言えないユーザーがバックアップを取りたいのです。そうなると重要なのが、バックアップが簡単に取れることです。本業の合間の作業となるので、速さも重要になります。

アクロニス・ジャパン リージョナル プロダクト マネージャの古舘 與章さん

佐藤さん:もう1つ変化のきっかけに、NAS(Network Attached Storage)の効率的な利用ができるようになったことが挙げられます。テープが主流の時代には、ストレージにバックアップを保存する際はローカルストレージに置いていました。あるいは、RAID構成でバックアップ代わりにするとか。ところが同じ筐体にバックアップを取っていると、いざトラブルがあった際に復旧できないことも多々あるのです。

 それが手軽に使えるNASが出てきたことで、別の場所にバックアップデータを置けるようになった。それまで自分でテープにバックアップを取っていた意識の高い人にとっては、テープ装置をNASに入れ替えるだけでいい。それでNASの上にバックアップデータがあれば安心となったのです。実際はそのデータでうまく復旧ができるかは別ですが。

お勧めホワイトペーパーのご紹介!『バックアップが戦略上必要な3つの理由』

バックアップが戦略上重要な3つの理由

本ホワイトペーパー『バックアップが戦略上必要な3つの理由』(無料PDF)では、企業のIT計画においてバックアップが戦略的要素である3つの理由を、ユーザーの調査を元に徹底解説。また、データを100%保護するためには、戦略を立てて実施することが重要である理由や考え方についても分かりやすく説明した解説記事です。

ぜひ本資料ダウンロードいただき、適切なデータ保護や企業のバックアップ対策に関する参考資料としてお役立てください。 

詳細&資料ダウンロードはこちら!

次のページ
バックアップの種類は、「データバックアップ」と「システムバックアップ」に大別

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
アクロニスに聞く!今さら聞けない企業向けバックアップ集中講義連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/7165 2015/09/14 06:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング