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大切なデータを守れ!今さら聞けないIT担当者のための最新バックアップ入門【前編】

edited by DB Online   2015/09/14 06:00

バックアップの種類は、「データバックアップ」と「システムバックアップ」に大別

――話が少し戻りますが、ここ最近のバックアップの種類にはどういったものがありますか?

聞き手:谷川 耕一(DB Onlineチーフキュレーター/ITジャーナリスト)

佐藤さん:大きくは2つに分けられます。1つが「データバックアップ」です。こちらはファイルやフォルダといった単位でデータを保存します。もう1つが「システムバックアップ」です。こちらはシステム全体をバックアップします。そしてこの2つとは観点が異なりますが、仮想化環境のバックアップには皆さん悩むようです。もう1つキーワードとなっているのが「重複排除」です。どの方法かに関わらず、重複排除が使用されるケースが多くなっています。

 最近これらに加え「クラウド」もバックアップでは重要です。クラウドが注目されるようになったのは震災の影響もありますが、「Amazon Glacier」の登場もあるでしょう。これで、お金をかけずにクラウドにデータを保存できる道が見えてきた。とはいえ実際には、それほど普及はしていませんが。バックアップの置き場所としては高い、怖いがかつてのクラウドでした。Glacierがそれを変えるきっかけとなったのは間違いないでしょう。とはいえ、容量単価は下がっていますがデータ転送量が高額になる課題はまだまだクラウドでは解決しきれていません。

 もう1つの課題はパフォーマンスです。データ転送にどうしても時間がかかる。特に、トラブルがあってデータをクラウドからローカルに戻さなければならない際には、それなりに大きければかなりの時間がかかることを覚悟しなければなりません。

システムバックアップを検討すべき時がきている!

――どういう観点で、採用すべきバックアップ方法を見極めればいいですか?

佐藤さん:バックアップの主眼は、アプリケーションの保護に移っています。アプリケーションにフォーカスし、素早くデータを戻したければまずはデータのバックアップを行います。次のステップでシステム全体の復旧、災害対策などのBCP(事業継続計画)を考えます。現状は、1つのバックアップソフトですべての目的を満たすことは難しいでしょう。

古舘さん:1つにまとめたい要求があるのはアクロニスでも理解しています。そのため、すべてを1つでできるよう製品開発は進んでいます。その上で大事なのが“使い勝手”です。誰がバックアップを取るにせよ、ほとんどの人がバックアップを「面倒くさいもの」と思っています。やりたくない作業でも確実にバックアップが取れる必要があります。

 ハイエンドなバックアップツールは、確かにきめ細かい制御ができます。それに比べると、アクロニスのツールは劣るところもあるでしょう。しかし、簡単に丸ごとシステムをバックアップするところでは負けていない。それと、今後は仮想化についても幅広くサポートする必要があります。VMwareやMicrosoft Hyper-Vはもちろん、Oracle DatabaseユーザーではOracle VMもかなり使われている。そういったものもすべてサポートしていないと、システムごとに別々のツールを使うことになってしまいます。

 バックアップ市場においても、システムバックアップ市場の割合がどんどん増えています。きちんとシステム復旧ができるバックアップを取っている自信がないのなら、一度システムバックアップを検討してみるのがいいでしょう。

佐藤さん:これまでは自分たちが提供しているものが人のためになっているか不安になることもありました。それがここ最近、システムバックアップで復旧できて良かったという声をよく耳にするようになりました。バックアップが人のためになっているのが確実になってきたなと感じています。

【前編】(第1回目)のまとめ

 今回はバックアップの最新動向について話を聞き、システムバックアップについて認識を新たにした。もちろん従来のデータバックアップも必要だ。しかしながら、それと合わせてシステム全体を保護し復旧できるようにする。これからは、こうした対策が当たり前になるだろう。

 その際に重要となるのが、復旧のイメージを持つことだ。本番環境とまったく同じ物を素早く復旧するのか、あるいは代替的に仮想環境を用意して復旧するのか。さらには、どの時点まで遡り、復旧にかかる時間はどれくらいなのか。これらをきっちりと予測し、事前に手順をシミュレーションしておくことは必須だ。

 もちろん、実際に災害なりが発生したことを想定し、システムを復旧するトレーニングも必要だろう。それが想定通りの結果となるのかを確かめることができれば、安心の備えとなるはずだ。バックアップは実際に事故なりに遭わないと必要性を認識するのが難しい。こうした想像力を持つことも重要となりそうだ。

 次回はどんな方法でバックアップをすればいいのかなど、具体的なバックアップの課題とその解決方法について話を聞いていく予定だ。(次回の第2回目は10月前半頃に公開予定です!)

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著者プロフィール

  • 谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

    EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーター かつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリストとして、クラウド、データベース、ビッグデータ活用などをキーワードに、エンタープライズIT関連の取材、執筆を行っている。

  • DB Online編集部(ディービーオンライン ヘンシュウブ)

    DB Online編集部 翔泳社 EnterpriseZine(EZ)が提供するデータベース/データテクノロジー専門メディア「DB Online」編集部です。皆様からの情報お待ちしています。 Twitter : https://twitter.com/db_online Facebook : http://www.facebook.com/dbonline.shoeisha

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