前回は、デスクトップ仮想化の概要について解説しました。今回は、Citrix XenDesktopを例にデスクトップ仮想化を構成するコンポーネントやオプションについて解説します。
Citrix XenDesktopの概要
Citrix XenDesktop(以降XenDesktop)は4つのキーコンポーネント、2つのオプションコンポーネントで構成されています。
XenDesktopの場合、クライアントからWeb Interfaceと呼ばれるWeb Applicationで構成されるサイトに接続し、ユーザに割り当てられているデスクトップにログオンします。クライアントと仮想マシン間ではICA(Independent Client Architecture)という通信プロトコルが使用されます。
仮想デスクトップを構成するOSはネットワークブートすることも可能ですし、ストリーミングされるアプリケーションや、アプリケーションサーバー上のアプリケーションを使用することも可能です。
ユーザプロファイルなどのユーザデータはファイルサーバーからロードされます。これを図で表すと下記のようになります。
それでは個々のコンポーネントを1つずつ説明していきたいと思います。
クライアント
クライアントには下記の2つのタイプのクライアントソフトウェアのいずれかをインストールします。
Desktop Receiver Embedded Edition
全画面のみを実行するタイプのクライアントです。また、全画面のみを実行する仮想デスクトップを配信できるサイトには下記の2つのサイトがあります。
- ドメインに参加しているWindows クライアント用のサイト
- デスクトップアプライアンス用のサイト
デスクトップアプライアンスとは、XenDesktopへの接続が既に設定されているシンクライアントの事を言います。
図2-1 HP Compaq t5735 シンクライアント
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図2-2 Wyse S10 シンクライアント
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Desktop Receiver
複数の仮想デスクトップに接続したり、ウェブブラウザから接続する際は、このタイプのクライアントを使用します。このクライアントに仮想デスクトップを配信できるサイトはXenDesktop Webサイトと呼ばれ、Web Interfaceと呼ばれるWebアプリケーションで構成されます。
クライアントのユーザが、XenDesktop Webサイトにウェブブラウザで接続し、ログオンすると、ユーザに割り当てられた仮想デスクトップが一覧表示されます。
接続したい仮想デスクトップをクリックすると、選択したデスクトップの情報が配信されます。デスクトップツールバーと呼ばれるツールバーを使って、解像度を調整したりできます。
図3-1 ログオン画面
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図3-2 割り当てられた仮想デスクトップ
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図3-3 デスクトップツールバー
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- Citrix XenDesktopはどのようなコンポーネントで構成されているか
- この記事の著者
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北瀬 公彦(キタセ キミヒコ)
シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社システムエンジニアリング部所属。独立系SIerを経て、2000年にシトリックス・システムズ・ジャパンに入社。テクニカルサポート、グローバルエスカレーションでクラッシュダンプの解析やデバッグ作業にいそしんだ後、同R&D部にて、保守開発チーム(開発、テスト)のマネジメント、派生開発プロジェクトプロジェクトや、オフショアテストセンターの...
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