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SCORモデルで、世界中のどんな業界の人ともサプライチェーンの会話ができる

第4回

第一話から第三話までは、サプライチェーンマネージメント(SCM)に関係する基本的な考え方についてお話しました。第四話では、SCORモデルのユーザーは、自分たちのサプライチェーンを表現するために、実際にどんな記号や用語を使っているのかを簡単に説明してみたいと思います。SCORモデルと言う共通言語を使うと、世界中のどんな業界の会社の人ともサプライチェーンについての会話ができるようになります。

SCCがSCMについて定義した共通言語SCOR

 第一話から第三話までは、サプライチェーンマネージメント(SCM)に関係する基本的な考え方についてお話しました。サプライチェーンとは、何かの材料を調達し、加工し、必要としている人に提供する行為の連鎖を指します。また、サプライチェーンに関わる人たちが上手く連携して仕事をするためには、そのプロセスを共通の記号や用語を使って階層構造で表現し、測定評価し、そして改善方法を検討することが大事であると述べました。

 第三話でも述べたように、この考え方は昔からあったものではなく、1996年に米国でNPO法人として設立されたサプライチェーンカウンシル(SCC)が普及し始めたものです。SCCは、2008年現在で世界の8地域に支部を設立し、会員団体は800を超えています。1999年に設立された日本支部には、80を超える企業や大学などの団体が現在所属しています。

 SCCは、サプライチェーンマネージメントのための共通言語として、Supply Chain Operations Reference Model(サプライチェーン運用参照モデル)、略してSCORモデルという辞書のようなものを開発しています。そして、SCORモデルを使ってくれる人たちを増やすために世界中で日々活動しています。

 第四話では、SCORモデルのユーザーは、自分たちのサプライチェーンを表現するために、実際にどんな記号や用語を使っているのかを簡単に説明してみたいと思います。SCORモデルは元々英語で開発されたもので、出来るだけ世界共通の言語として活用できるよう意図していることもあり、日本語に翻訳されていないところや記号のままのところが多くあります。使っているうちに慣れて来ますので少しだけご辛抱下さい。

次のページ
レベル1プロセス~サプライチェーンのプロセスを定義する

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この記事の著者

小野 耕司(オノ コウジ)

SCC日本支部専任事務局/バイスチェアマン、SCORアドバイザー
静岡大学客員教授、元ヤマハ株式会社SCM推進室長

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/780 2008/10/27 11:00

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