ERP機能の”FIT&GAP”をどのように精査するか?
単純なシステムであればまだしも、ERPのような複数の業務範囲にわたるシステムが、自社の望む機能を過不足なく持っているということなどありえません。(不足はもちろんですが、過剰な機能というのも持て余し、邪魔になるものです)
ユーザーは選定において、自社の業務を洗い出し、そのために必要な機能を書き出します。その内容と、複数のERPの機能の合う部分(FIT)、合わない部分(GAP)を精査する必要があります。
できない部分があるのであれば、それをどのように解決するか考えなくてはいけません。例えば、カスタマイズをするのか、入力方法等を工夫する、該当部分だけはシステム外で管理する、といった運用回避策を考えるのか、あるいはできないことに目をつぶり、その機能は不要とするか。パッケージ製品は、できることがあらかじめ決まっていますので、「FIT&GAPをする」=「選定をする」事そのものと言えるでしょう。
クラウドの普及により、今までは少なくとも中堅規模以上の会社でしか費用的に導入が難しかったERPが、中小規模の企業にも手が届く価格帯になってきましたが、そういった企業はシステム企画部門等、システムの専門家を抱えていない場合が多く、システム導入に際しFIT&GAPをどのようにしていけばよいかわからない担当者の方も多いと感じます。