SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine Day Special

2024年10月16日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

IoT時代のエンタープライズ・アーキテクチャ入門<実践編>

スルーされるDM、隠れLINE、見つからない窓口…消費者とのコミュニケーション問題は解決できるのか?

 今、企業と消費者とのコミュニケーションのあり方が難しくなりつつあります。企業→消費者、消費者→企業のどちらも情報量の多さが問題となっています。その背景には、多様化するテクノロジーへの対応の企業と消費者とのタイムラグがあります。スマートフォンもSNSも、企業への普及は消費者への普及から数年は遅れました。企業が遅れる原因は「サイロ状態」という現象にあります。この解決のために何をすべきでしょうか?

企業と消費者のテクノロジーのタイムラグ

 企業と消費者との接点――顧客接点は、テクノロジーのタイムラグによるギャップが最も問題になりやすい部分です。スマートフォンやタブレットも、TwitterやFacebookのようなSNSも、Gmailのようなクラウドも、これまでの新しいテクノロジーは企業よりも先に消費者に普及してきました。

 従来は電話、FAX、電子メールだけだった企業と消費者のコミュニケーションを見ても、SMS (Short Message Service)、LINEなどのSNS(Social Network Service)、Webチャットといったテクノロジーが登場してきて、顧客接点は多様化してきています。こうしたテクノロジーに先んじる消費者にも、旧来からあるコミュニケーション手段を好む消費者にも、企業は両方に対応していく必要があります。

 しかし、企業が新しいテクノロジーに対応するのは一筋縄ではいきません。理由は、新旧のテクノロジーで「サイロ状態」を生じさせない工夫が必要だからです。サイロとは、以下の写真のような穀物や家畜の飼料を蓄える気密性の高い倉庫です。サイロが空気を通さない様子から、ITの文脈でいう「サイロ状態」とは、システム間をデータが流通しなくなってしまう状態を指します。企業が新しいテクノロジーを導入する際には、古いテクノロジーとの間でデータを流通する工夫―「サイロ状態」にさせない工夫が求められます。

写真:サイロ 出所https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Wooden_silo.JPG

 さて、本稿では「多様化するコミュニケーション手段に企業が対応しないとどのような問題が生じるのか?」「新しいコミュニケーション手段の導入後に”サイロ状態”になってしまうとどのような問題が生じるのか?」「どのようなアーキテクチャで解決すべきなのか?」という切り口で、昨今の企業と消費者のコミュニケーションにおける問題をそれぞれ見ていきます。特にコミュニケーションの方向とコミュニケーションパスの形状に応じて、スルーされるDM問題、隠れLINE問題、見つからない窓口問題の3つに注目します。

▲図 1:本稿で注目する3つの問題[クリックすると図が拡大します]

 まずは、「スルーされるDM問題」を見ていきましょう。

次のページ
「スルーされるDM問題」とは?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
IoT時代のエンタープライズ・アーキテクチャ入門<実践編>連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

安田 航(ヤスダ ワタル)

NTTテクノクロス株式会社 EAストラテジスト
NTTソフトウェア入社(現社名、NTTテクノクロス)以来、エンジニア、ITコンサルタントとして活動。EA(エンタープライズ・アーキテクチャ)手法を駆使したIT戦略/グランドデザインの策定と推進に多数の実績を持つ。日本企業の縦割り的な情報システムの考え方に...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/9086 2017/04/05 07:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング