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COMPANYからHUEへ移行することを決めたミサワホームが期待していること


 2002年からCOMPANYを利用していたミサワホーム。同社では、2017年2月にCOMPANYの後継製品でありビッグデータを活用する人工知能機能を搭載された「HUE」を採用することを発表した。現在、COMPANYの環境を徐々にHUEへと移行している最中であり、2018年1月頃から順次HUEの運用を開始する予定となっている。本事例では、COMPANY時代からHUEまで続く、ミサワホームの先進的かつ柔軟なITへの取り組みを紹介していく。

 「住まいを通じて生涯のおつきあい」という精神のもと、良質の「住まい」を提供し、豊かな社会づくりに貢献することをコーポレートスローガンにしているミサワホームグループ。グループ本社で住宅メーカーのミサワホーム株式会社を中核に、グループには住宅販売・施工会社、生産・物流会社、住宅関連会社があり、その数は20を超える。

 以前はこれらグループ会社ごとに、利用しているITシステムはばらばらな状態だった。その状況を解消し効率化するために、本社でバックオフィス業務のシェアードサービス化をすることにしたのは、2011年のことだ。この時にITシステムの環境は大きく更新され、グループ全体の人事給与関連のシステムはワークスアプリケーションズのERP「COMPANY」に統合されることとなった。

COMPANYをAWSの上で動かした第一号ユーザーになる

ミサワホーム株式会社
情報システム部長 兼 BR働き方改革推進室
担当室長 宮本眞一氏

 本社であるミサワホームは、2002年からCOMPANYを利用していた。2000年頃にERPアプリケーションを導入した多くの企業では、自社のやり方に合わせてERPをかなりカスタマイズするのが普通だった。この企業独自のカスタマイズが、その後のバージョンアップの際などに重い足枷になっている例は多々ある。

 一方ワークスアプリケーションズのCOMPANYの場合は、企業ごとにカスタマイズをするのではなく、COMPANYの基本機能を各社の要求に合うようどんどん変えていくものだった。こういった製品の方向性は「COMPANYのユーザーが増えていけばいくほど、COMPANYの基本機能もどんどん充実していくことになります。これは面白いなと感じました」と言うのは、ミサワホーム株式会社 情報システム部長 兼 BR働き方改革推進室 担当室長の宮本眞一氏だ。

 ユーザーが増えれば、日本における人事業務の標準プロセスが、COMPANYの上に実装されることになる。さまざまな企業の知見によって、COMPANYの機能が練り上げられていくのだ。

 「こんな人事のアプリケーションは他にはないですね。このため、COMPANYについてはベンダーとユーザーの間に密なエコシステムができている」と宮本氏は語る。

 2011年になり、ミサワホームではグループ全体で経営の方針を変えた。日本の人口が今後は減る中で、住宅メーカーとしてどうビジネスを展開していけばいいのか?先が読みにくい中で、市場変化に柔軟に対応できる体制を作る必要があった。そんな中で柔軟な体制の1つとして導入することになったのが、ITを使ったグループのバックオフィス業務のシェアードサービス化だ。とはいえ、20数社あるグループ会社ごとに人事制度などはばらばら。異なる人事制度に1つのERPアプリケーションで対処できるのか。幸いCOMPANYにはマルチテナント機能があった。この機能を使うことで、複数の人事制度にも1つのERPアプリケーションで対応できると考えられたのだ。

 もう1つ、シェアードサービス化をする際にミサワホームが取り組んだのがクラウドの活用だった。ITシステムに柔軟性がなければ、ビジネス環境の変化にも身動きがとれなくなる。将来的なことを考えれば、ITインフラを所有するのではなくパブリッククラウドを活用したほうがいいと考えたのだ。

 さらに2011年3月11日に発生した東日本大震災。その経験からもビジネス継続のためにはパブリッククラウドの利用は必要だと考えた。また、すでに情報系システムの一部をGoogleのクラウドで動かし、それが便利だったこともクラウド利用を後押しすることになったのだ。

 結局ミサワホームでは、当時はまだ実績のなかったAmazon Web Services(AWS)の上でCOMPANYを動かす相談を、ワークスアプリケーションズにすることになった。

 「AWSのようなパブリッククラウドでERPのアプリケーションを動かすのは、当時としてはかなりチャレンジングだとも言われました。実際、他のベンダーからはそんなことはできないとも言われたのです。とはいえ、米国などはERPをパブリッククラウドで動かす取り組みはすでにあったので、なんとかなると思いました」(宮本)

 2011年から2013年にかけ、ワークスアプリケーションズのサポートのもと、ミサワホームではCOMPANYのAWSプラットフォーム化を段階的に実施する。これによりミサワホームではAWSの柔軟な拡張性を活用できるようになった。「パブリッククラウドはやはり便利だなと感じました」と宮本氏。ミサワホームグループでは、シェアードサービス化以降、COMPANYの利用をグループ内に段階的に広げ、現在ではグループ全体で1万ライセンスを超える規模で利用するに至った。

 ミサワホームグループでは、会計などその他のバックオフィス業務も今ではシェアードサービス化とクラウド導入が進んでいる。これにより、グループのバックオフィス業務全体の標準化も進んでおり、もちろん効率化も上がっている。さらに、AWS上のCOMPANYについては、これを活用して2016年の「マイナンバー対応」もグループ全体でほとんど手間なく実現できており、クラウド上に人事給与のシステムを統合化した効果がここでも発揮された。

 現在、このCOMPANYをAWS上で動かすソリューションについては、「CCMS(COMPANY on Cloud Managed Service)」としてワークスアプリケーションズの正式なサービスとして展開されている。

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「衝撃を受けたあのHUEを実現してください」

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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