男性割合の多い情シス部門だが、時短で働く女性リーダーも
そもそも女性情シス部員に取材する企画を始めようと思ったのは、EnterpriseZineのトップページに男性ばかりが並んでいたからでした。世の中的にも、読者の割合を見ても、情シス部門は男性の割合が多いので、仕方ないとも言えるかもしれません。それでも、女性が1人もいないのは少し寂しく感じました。
というのも、私は前職でメーカーの情シス部門で働いていた際、上司が女性だったというのもあるかもしれません。時短勤務で働きながら、主要システムの運用保守やエンハンス、日々社内各所から寄せられるいろんな依頼にも対応。そのうえ、未熟なチームメンバー(私)の育成もするので、私から見たらスーパーウーマンそのものでした。
そうした女性はきっと他にもいるのでは? いろんな企業の女性リーダー(この企画では親しみを込めて「Enterprise IT Women」と呼ぶ)が担当している業務を通して、企業のDXや情シス部門を知っていけたら面白いのではと思い、企画を始めました。
これまでの4人の「Enterprise IT Women」を紹介!
インタビューアーはノンフィクションライターで、ご自身も情シス部門の経験がある酒井真弓さん。酒井さんがする取材はいつも興味深く、取材が終わってから一刻も早く記事を公開したい気持ちになります。
本連載も早いもので4人に登場してもらいました。簡単にこれまでの4人を振り返りましょう。
1. 「女性こそタイトルにこだわってほしい」と同志にエール 起業、結婚・出産を経て“武闘派”と呼ばれるまで
第1回はSUBARU IT戦略本部 情報システム部長 兼 サイバーセキュリティ部長の辻裕里さん。管理職目線で女性が得意とする考え方や、辻さんが大事にするキャリアの考え方を伺いました。また、子育ても経験したからこそ「時間を無駄にするのがイヤ」という言葉は印象的でしたね。
2. 「かくあるべき」から解放を システム障害を激減させた“我が事マインド”とは
第2回はパーソルホールディングス グループデジタル変革推進本部 本部長 朝比奈ゆり子氏さん。情シス部門が大事にすべき「我が事マインド」を教えてもらいました。さらに、女性のキャリアについて、モデルケースなんて必要ない、むしろ反面教師にしてというのは衝撃でした。男女問わず、ついロールモデルを探しがちですが、「かくあるべき」から解放してあげることが大事だと学びましたね。
3. 「PX」の中核を担うデータ活用の社内実装 自走する組織への鍵は「小さな成功の積み重ね」
第3回はパナソニック インフォメーションシステムズ データ分析ソリューション事業部 黄地綾子さん。パナソニックグループが進めるDX施策、通称「PX」の軸となるデータ活用を社内に浸透している方です。データを通して、お客様と会話し、還元するという考えにはとても感動しましたね。最後に、「殻に閉じこもっている暇はない」と強いメッセージもいただき、背中を推してもらえたような気分になりました。
年次データカンファレンス「Data Tech 2022」に黄地さんも登壇!
12月8日(木)に開催する、編集部主催の「Data Tech 2022」。パナソニック インフォメーションシステムズの黄地さんが、セブン銀行の西嵜靖子さん、ノンフィクションライターの酒井真弓さんとともに登壇します。データドリブン企業への変革を進める“現場リーダー”としての取り組みについて、パネルディスカッションいたします。セッションの詳細はこちら。
4. “脱ハンコ”を進める日立金属 SIer出身のワークフロー開発リーダーに「社内浸透の仕掛け」を聞く
第4回は日立金属 情報システム本部 運用開発部 全社システム開発グループ主任 上村昌子さん。紙文化が色濃く残っていた同社に転職し、デジタル化すべく、ワークフローを開発したリーダーです。社内浸透や利用者の利便性向上のために、ベータ版を作り、フィードバックをもらいながら作るのは、なるほど! と思いました。つい完璧のものでないと……と思ってしまいがちですが、一旦試しに作ってみることで生まれるコミュニケーションを大事にしていましたね。
ぜひ4人のEnterprise IT Womenの記事にて、詳細をご覧ください!
Enterprise IT Women 絶賛募集中!
これからもいろんな企業のEnterprise IT Womenに取材予定です。もし「我こそは!」という方がいましたら、自薦他薦問いませんので、お気軽にご連絡ください。いろんなEnterprise IT Womenに会えること、楽しみにしています。
そして、いつの日か、Enterprise IT Womenとくくらずとも、女性リーダーたちが活躍する社会になることを願っています。