SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

目指せ黒帯!Oracle Database バックアップ&リカバリ道場

データベース・バックアップで災害に備えよう

 災害やシステム障害の発生、また最近だとランサムウェア被害に備えて事業継続計画(BCP)を検討されているお客様は多いと思いますが、BCPにおいてデータ保護は重要なテーマの一つです。今回はデータベース・バックアップによるデータ災害対策についてです。

災害対策としてのデータベース・バックアップとレプリケーション

 データ災害対策の基本はバックアップを遠隔地に保持することです。手段としては次のようなものがあり、RTO、RPOやコストに合わせて手段を選択することが重要です。

 A) バックアップ取得媒体の搬送
 B) バックアップのリモートコピー
 C) データベースのレプリケーション

 バックアップ取得媒体(テープ)を遠隔地にあるデータセンターや、本番のデータセンターとは同時に被災することのない地理的に離れた建屋に搬送するというA)が一番古典的な方法です。初期コストが安いというメリットがある反面、次のような課題もあります。

  1. 日次でバックアップを取得している場合、24時間分のデータを失う可能性がある点(RPO=24時間)
  2. 万が一被災をした場合には、テープバックアップを新しいデータベースにリストアする作業が必要となり、業務の再開までに時間を要する点(RTO)
  3. 搬送中のテープ盗難や紛失など情報漏洩のリスクがある点

 こうした課題を解決できる有効な手段がC)データベースのリモートレプリケーションです。レプリケーションの実装には、データベースのレプリケーション機能(Data GuardやGoldenGate)やストレージの機能が利用されます。これらのテクノロジーを利用する場合には常に最新データが遠隔地に転送されていますので、万が一本番サイトが被災をした場合にもほぼ最新のデータを使ってリモートサイトで業務を再開できますし、最新データを持つデータベースがすでに存在していますのでバックアップをリストアすることなく迅速に業務を再開できます。また、ネットワーク通信の暗号化をすれば盗聴のリスクも下げられます。ただし、データセンター間を結ぶネットワーク回線の準備など初期コスト、ランニングコストがかかります。

 これらA)-C)の方法はどれが良いというものではなく、システムのSLAやかけられる投資に合わせて選択をするものです。まとめると図1のようになります。

災害対策の3つの方法と比較
図1 災害対策の3つの方法と比較

 本連載は「バックアップ・リカバリ」ですので、今回は上記手段のうち特にバックアップの転送についてさらに詳しく見ていきます。

次のページ
バックアップの3-2-1ルール

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
目指せ黒帯!Oracle Database バックアップ&リカバリ道場連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

佐々木亨(ササキトオル)

日本オラクル株式会社 日本オラクル入社から一貫してOracle Databaseの持つ高可用性分野のスペシャリストとして活動。Mission Critical Certified CenterやOracle GRID Centerといったパートナー企業との共同検証の経験を通じて今の土台を築き、現在は...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/9958 2017/10/30 06:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング