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2022年度までの社会インフラIT市場は次世代型の普及により微減基調か――矢野経済研究所調査

 この調査での社会インフラIT市場とは、道路・交通管制、鉄道、港湾、空港などの交通関連インフラ、上下水道/浄水場/排水処理などの水関連インフラ、治水・砂防などの河川/ダム関連インフラ、防災・消防・警察関連インフラ等の社会インフラ全般におけるIT 関連事業を対象としている。

 市場規模には、ハードウェア、ソフトウェア、工事(電気設備・通信設備)、SI、コンサルティング、回線利用料、サービスサポート、保守メンテナンス、要員派遣などを含み、インフラ運営事業者(国や地方自治体、高速道路事業者、鉄道事業者など)の発注金額ベースで算出した。

1. 市場概況と予測――2016年度は前年度比3.2%減の5,986億円

 2016年度の国内の社会インフラIT市場規模(インフラ運営事業者の発注金額ベース)は、前年度比3.2%減の5,986億円となった。同年度では、鉄道や空港など大きく伸びた分野があった一方で、道路や防災/警察関連での落ち込みが大きく、全体としてはやや苦戦を強いられた。

図表1:国内の社会インフラIT市場規模推移・予測

 ここ数年、公共事業費は拡大基調にある。特に、防災・減災対策や水関連を中心とした老朽インフラ対策、東京オリンピック・パラリンピックおよび訪日外国人客対応も含めた港湾や空港、鉄道、道路などの交通インフラ投資が期待され、中でもリニア新幹線需要のある鉄道分野への期待は大きい。

 地域的には、首都圏での交通インフラ投資の拡大が見込まれる。これらの点を背景に、東京オリンピック・パラリンピック開催前年の2019年頃まで公共事業費は堅調な推移が見込まれる。しかし2020年以降では、社会保障費の増大や財政再建圧力の高まりなどから、公共事業費は抑制されていくと推察する。

 社会インフラITにおいては、IoTやセンサーシステム、クラウド、AIなどを活用した次世代型社会インフラITの研究が進められている。今後の社会インフラIT市場では、次世代型社会インフラITの採用(スマート化)が進むと考える。これらの次世代型社会インフラITは、従来型の社会インフラITを代替する形で普及が進むが、その場合、逆に高い投資効果によりIT投資コストを抑制していくことになると考える。

 このIT投資コストの抑制効果は、行政サイドやインフラ運営事業者も重視するポイントであり、中・長期的に次世代型社会インフラITの導入が進むと予測する。以上の点を勘案して、市場は微減基調を見込み、2022年度の国内の社会インフラIT市場規模(インフラ運営事業者の発注金額ベース)は5,720億円になると予測する。

2. 注目すべき動向――保全技術者不足をカバーする次世代型社会インフラIT

 国土交通省の社会資本整備審議会道路分科会 第44 回基本政策部会資料によると、地方自治体のうち、町の46%、村の70%で橋梁保全業務に携わる技術者が存在しておらず、今後も保全技術者の確保には困難が見込まれる。このような保全技術者不足は、橋梁に限らず、インフラ保全全般での構造的なものであり、これを代替する仕組みとして次世代型社会インフラITが期待されている。

 IoTやセンサーシステム、クラウド、AIなどを活用した次世代型社会インフラITには、以下のような研究テーマがあり、現状では研究段階や実証段階にある。

  1. ITモニタリング(IoTを活用したインフラ設備の常時・遠隔モニタリング)
  2. 劣化診断支援(インフラ構造物の劣化状態を把握し、スクリーニング業務を効率化する)
  3. 予防保全/故障予知(インフラ設備・機器などが故障する前に修繕するようにアラームを出したり、故障の兆しを早期に発見する。現状では故障予知は難しい)

 表1に、特に注目される事例をまとめた。

表1:次世代型社会インフラITの適用事例

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