これは、各種機材の準備や設定を自動化して遠隔からの大規模な検証を実現する米QualiSystems社製のソフトウェア「CloudShell」を総合検証センター「Technical Solution Center(TSC)」に導入し、長年の検証で蓄積したノウハウに基づきシステム検証をサービス化したもの。
デジタルトランスフォーメーションに向けた取り組みでは、状況に応じた早期のサービス提供が求められるが、重要なサービスを支えるITインフラについてはある程度の初期投資も必要なため、機能の確認や検証に多くの時間が割かれているという。CTCは、企業のシステム導入作業の効率化を目的に、マルチベンダーのIT機器を検証する施設として2005年にTSCを開設し、現在では年間で1,200件程の検証を実施しているという。
今回導入した「CloudShell」は、物理的なIT機器や仮想マシンを統合的に制御し、検証に必要なサーバやストレージ、ネットワークなどを自動的に設定するソフトウェアだ。検証環境の構築に関連する作業が全て遠隔で実行できるため、様々な地域からの大規模な検証を可能にするという。
CTCは、「CloudShell」を活用してTSCの約1,000台のIT機器の制御を自動化し、大規模システムにも対応したクラウド型の検証サービスを提供する。システムの負荷テストツールや稼働状況の測定器も制御し、環境の設定や検証内容もテンプレート化して活用することで、検証前の準備作業等に要する時間を約90%削減することができるとしている。