IDCではコンテンツアプリケーション市場を、コンテンツ制作を行う「オーサリング/パブリッシング市場」、制作したコンテンツを検索/分析する「コンテンツアナリティクス/サーチソフトウェア市場」、制作したコンテンツを管理する「エンタープライズコンテンツ管理市場」、ビデオなどのリッチコンテンツを管理する「パースウェイシブコンテンツ管理市場」、AI(人工知能)のプラットフォームとなる「コグニティブ/AIソフトウェアプラットフォーム市場」などの7つの機能市場に分類して、それぞれの市場について市場分析と市場予測を行った。
2017年は前年比7.5%増の3,341億円で、低成長から高成長に転じた
2017年の国内コンテンツアプリケーション市場規模は、前年比7.5%増の3,341億円になった。2017年は、2016年までの低成長から高成長に転じた。
この要因は、国内IT市場内でのAIシステムの立ち上がりによる「コグニティブ/AIソフトウェアプラットフォーム市場」の急成長、リッチデジタルコンテンツの需要増による「パースウェイシブコンテンツ管理市場」の成長、および企業のコンプライアンス遵守需要に対応する「エンタープライズコンテンツ管理市場」の成長があった。デジタルマーケティングの成長によるデジタルコンテンツ需要の増加、金融機関での不正、文書改竄問題などで、企業内コンテンツに対する証跡管理の必要性増大などの背景がある。
2017年~2022年の年間平均成長率は2.7%、2022年の市場規模は3,811億円へ
上記のような市場でのデジタルコンテンツの制作/管理需要は今後も増加し、国内コンテンツアプリケーション市場は2017年~2022年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は2.7%で成長し、2022年には3,811億4,300万円の規模になると予測している。特に「コグニティブ/AIソフトウェアプラットフォーム市場」は同CAGR 30.7%で成長し、企業での業務の自動化/高度化が進むと予測している。
IDC Japan グループディレクターである眞鍋敬氏は、「ベンダー/システムインテグレーター/通信事業者を含むITサプライヤーは、AIプラットフォームとデジタルコンテンツ制作/分析ツールの融合、リッチメディアデジタルコンテンツの制作サポートビジネスの展開、CRMアプリケーションとの連携強化を目指すべきである」と分析している。
今回の発表は、IDCが発行したレポート「国内コンテンツアプリケーション市場予測、2018年~2022年」にその詳細が報告されている。