「RAD Studio 10.3」の新機能
RAD Studio 10.3には「Rio」という愛称が付けられており、次のような新機能を提供する。
・Webアプリ開発のSencha Ext JSとの接続をサポートする中間サーバーRAD Serverを強化
フロントエンドとバックエンドを接続する中間サーバー機能の構築を容易に行えるRAD Serverを強化。Webアプリ開発のSencha Ext JSでRAD Serverとのデータ連携が容易になり、開発や定義の手間が大幅に軽減されWebアプリの開発工数を削減できる。
・共通コンポーネントでマルチデバイスを同時に開発:最新OSへの対応と強化
これまでも、CPU/GPUネイティブの独自描画コンポーネント「FireMonkey」を提供しており、単一コードでWindows、macOS、iOS、Android向けの開発が可能だった。
ネイティブ機能を利用したいというユーザーの要望に対し、これまでWindows、iOS向けにネイティブコントロールを提供し、プロパティの変更だけで、各OS固有の機能を利用できるようにしてきた。今回、このサポートにAndroidが加わり、Android向けにもネイティブコントロールを利用可能になった。
さらに、macOS 10.14 Mojave、iOS12、Android 9 Pieなど、最新のOSバージョンにも対応している。
・Win32向けC++17をサポートしたClang拡張コンパイラを標準装備
C++の最新言語標準であるC++17に準拠した新しいWin32コンパイラを搭載。開発者は、最新の言語仕様に基づいたC++コードを記述することができるほか、従来の言語基準に基づいたコンパイラに切り替えて使用することができる。
・Delphi言語機能の強化
Delphi向けには、インライン変数宣言、型推論など、新しい言語機能が加わっており、柔軟でモダンなコーディングが可能となり、より一層の開発効率化を図ることができる。
「RAD Studio 10.3」は、Delphi / C++の2つの言語を利用できる。単一言語のみを利用できるDelphi 10.3、C++Builder 10.3も販売する。また、いずれの製品も、目的別に複数のエディションが用意されている。