日立製作所は、6月5日、経済産業省特許庁が主催する「知財功労賞」の経済産業大臣表彰を、はじめて受賞したと発表した。
「知財功労賞」は、経済産業省特許庁が、知的財産権制度の発展および普及・啓発に貢献した個人や、制度を有効に活用して円滑な運営・発展に貢献した企業に対して行っている表彰。
同社は、経済産業大臣表彰の「知的財産権制度活用優良企業」として、特許・意匠・商標などの分野のうち、特許分野での知財活動が評価された。同社の受賞は、1992年(平成4年度)の「知財功労賞」において特許庁長官表彰を受賞して以来、28年ぶりの受賞となる。
受賞理由は以下の通り。
- 事業戦略の変化に合わせて知財権を活用する「競争知財戦略」に加え、知財をパートナー企業や顧客との関係強化(パートナーシップ促進)に活用する新たな「協創知財戦略」を確立し、この2本柱の知財戦略を事業戦略に組み込んで活動を進めていること。また、事業部門幹部などへの提言を含め活発な知財活動を推進していること
- 「IPランドスケープ」の浸透に先がけて、独自の「知財マスタプラン」を重要テーマごとに策定・実行するなど、事業戦略に合わせた活動を推進していること。これらの取り組みが、発明協会が主催する、全国発明表彰上位賞の3年連続受賞(うち最上位賞である恩賜発明賞の受賞2件)に大きく寄与していること
- 知財部門としての投資家・アナリスト向けの発表を毎年実施して積極的に発信しており、SDGs・Society5.0を意識した社会課題解決に向けた知財のあり方の検討など、新たなチャレンジについても提言していること