Nutanixは、ヘルスケア業界におけるプライベート、ハイブリッド、パブリッククラウド採用計画に関する調査結果「2020年版 Nutanix Enterprise Cloud Index ヘルスケア業界の比較結果」を公表した。
回答者の3分の2(70%)が、新型コロナウイルス感染症の流行にともないITを戦略的に考えるようになったと回答しており、パンデミックによってヘルスケア業界でもデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速していることを示す結果になったという。
ヘルスケア関連企業では、新型コロナウイルスの感染拡大により、リモートワークや遠隔診療の導入、急増する患者に効果的に対処する方策を模索しており、テクノロジーに対する需要も増加している。そのため、ハイブリッドITモデルの採用がどの業界よりも積極的であり、回答者の95%がハイブリッドを理想的な選択肢と回答している。
回答者の過半数が、パブリッククラウド(56%)とハイブリッドクラウド(51%)の利用を増やしており、迅速に在宅勤務を行う従業員にITリソースを提供するため、半数近く(46%)はプライベートクラウド環境への投資を拡大していると述べている。前回の調査では、ヘルスケア業界の回答者の77%が、一部の従業員がリモートワークを行っていると回答していた。しかし2020年は、新型コロナウイルスの影響により、リモートワークの割合が93%にまで増加したという。
その他の調査結果
- ヘルスケアの未来に求められるのは、レガシーアーキテクチャーの廃止:ヘルスケア業界は、非クラウド系とされる従来型のデータセンターのみを導入している割合が最も高く(27%)、他業界の平均(18%)を上回っている。しかし、今回の調査により、ヘルスケア関連企業によるレガシーデータセンターの導入率は21%減少し、これにともないハイブリッドクラウドの導入は32%増加する見通しであることが明らかになったとしている。これにより、ヘルスケア関連企業は今後5年間でレガシーアーキテクチャーの廃止に取り組んでいくという
- ヘルスケア関連企業は、ITモダナイゼーションを支援しハイブリッドクラウドの基礎となるハイパーコンバージドインフラストラクチャーに注目:調査では、ヘルスケア業界の回答者の約64%が、HCIを本格的に導入している、または導入プロセスを進行していると回答している
- セキュリティ、プライバシー、コンプライアンスを、DXの課題として認識:回答者の58%がセキュリティを重要な課題と考えており、他業界の51%を上回った。また、コスト管理(45%)と事業継続性(45%)も、他の業界よりも高い割合で重視しているという
- コストパフォーマンスが、ITインフラストラクチャーの導入における重要項目に:ヘルスケア業界を含むすべての業界において、コストパフォーマンス、セキュリティ、プライバシー、コンプライアンスが、インフラストラクチャーの意思決定において重要な要素だと考えられている
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