米現地時間2月18日、IBMとデルタ航空は、IBMがデルタ航空のパブリッククラウド移行を支援する複数年契約を発表した。
今回の契約の一環としてIBMは、デルタ航空のアプリケーションをモダナイズし、パブリッククラウドに移行するためのテクノロジーと業界専門知識を提供する。同社はデルタ航空のコンピューティング環境を、Red Hat OpenShift上に構築されたハイブリッドクラウド・アーキテクチャーで動作するよう変革し、一貫性のある標準ベースのアプローチによる開発、セキュリティー、運用をクラウド環境全体で実現するとしている。
旅客輸送とテクノロジーの専門家からなるIBMのチームは、デルタ航空のチームとともにIBM Garageの方法論とIBM Cloud PaksのようなIBMのハイブリッドクラウド・ソフトウェアを活用して、既存アプリケーションをモダナイズし、デルタ航空の変革を推進する新しいソリューションの共同開発も行うという。これによりデルタ航空のソフトウェア・エンジニアリングの生産性向上に寄与し、将来のカスタマー・エクスペリエンスの強化につなげるとしている。
IBM Servicesのシニア・バイスプレジデントであるマーク・フォスター(Mark Foster)氏は、「この契約によりIBMとデルタ航空との協業が強化され、同社のデジタル・トランスフォーメーション・ジャーニーの進行と加速が支援されます。この長期プロジェクトではIBMのハイブリッドクラウド・アプローチをとります。それにより、デルタ航空は、開発したアプリケーションをどこにでも展開できるようになるほか、幅広いIT資産全体でセキュリティーを統合したり、管理の可視性を確保しながら業務を自動化することも可能となります」と述べている。
両者は長年にわたりプロジェクトで協業を続けており、昨年初めには、航空顧客と従業員のエクスペリエンスを変革することを目的に、IBM Q Networkを通じた複数年の取組みに共同で乗り出すことを発表している。
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