日立製作所(以下、日立)は、オムロンと株式譲渡契約を締結し、オムロンが保有する日立オムロンターミナルソリューションズの発行済株式のすべて(オムロン保有45%)を取得し、2021年3月31日付で日立オムロンターミナルソリューションズを完全子会社とすることを発表した。なお、合弁解消後も、日立とオムロンは、引き続き、幅広い分野において、製品およびサービス面での取引や連携を継続するという。
日立オムロンターミナルソリューションズは、2004年10月の設立以来、ATMなどの情報機器事業を統合した合弁会社として、海外市場においても還流式ATMやその運用管理を行うマネージドサービスを展開している。
今回の完全子会社化により、日立は、日立オムロンターミナルソリューションズの有する技術力・開発力を生かし、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて加速する「非対面化」や「非接触化」、「セルフ化」といったニューノーマル時代における新しい顧客接点の実現など、金融機関の店舗改革やデジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた取り組みを支援するという。
また、こうしたオンラインサービスと店舗端末などを連携するネットとリアルを融合したサービス形態は、金融機関以外の他業種においても国内外で拡大しており、金融機関向けの取り組み・ノウハウを、日立の他の業種ビジネスにも適用していくとしている。
今後も、国内およびインド、ASEAN市場をはじめとした各地域において、効率化・自動化に貢献するサービスの事業展開を進めるほか、日立がグループ一体で注力するLumadaのデジタル技術・ノウハウを活用し、データセントリックなソリューションを幅広く展開していくという。
【関連記事】
・日立、富士通、東京大学、早稲田大学が無線周波数利用効率を向上する技術を開発
・日立とJR九州、AIを活用した運転整理自動化を目指す
・日立ソリューションズ、東京エレクトロンのフィールドサービス業務管理システムを構築