米現地時間5月17日、EYは、ブロックチェーン分野に注力していくことを発表した。その一環として、同分野への追加投資、ソリューションポートフォリオの拡大、並びにパブリックドメインへのプロトタイプのリリースなどを行うとしている。
追加投資額は1億米ドル超で、暗号資産・ブロックチェーン技術に関する研究、開発、サービスを増強。今回の追加投資は、昨年9月にEYが発表した、2021年度に15億米ドルを投じて監査、テクノロジー、人材育成分野を強化するEY NextWave戦略に続くものだとしている。また、ビッラ・ペローニによる「EY OpsChain Traceability」の活用が本格始動するなど市場展開も進んでいるという。
またEYは、第2世代のスマートコントラクト/トークンレビューツールの一部として新設したテストスタジオを活用、サービスの提供を開始している。さらに、パブリックドメインのゼロ知識証明(ZKP)を活用したプロトタイプコンパイラへのソースコードについても貢献。このプロトタイプは「Starlight」と呼ばれるもので、ネットワークレベルでは当事者間でビジネスロジックが共有されなければならないものの、競合他社に対してはプライバシー保護を確保する必要があるなど、複雑な企業間契約のニーズをサポートするという。
EYのグローバル会長兼CEOカーマイン・ディ・シビオ氏は、「EYでは、過去5年間にわたり、ブロックチェーン分野への投資に力を入れ、様々な革新的ソリューションを開発してまいりました。これにより、この先端的な業界でリーダーとしての地位を確立することができました。ブロックチェーンの採用は拡大傾向が続いており、クライアントの需要は一層高まることが想定されるため、EYはさらなる投資を行い、クライアントのニーズや複雑な課題に対処してまいります」と述べている。
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