デロイト トーマツ ミック経済研究所は、「情報セキュリティマネージド型・クラウド型サービス市場の現状と展望2021年度版」を、6月30日に発刊した。
同マーケティングレポートは、主要セキュリティ製品ベンダー、セキュリティサービスベンダー、総合ITベンダーなど46社を調査。各社セキュリティサービスの2019年度から 2021年度までの出荷金額にくわえ、2025年度までの中期予測を含めて集計・分析をおこなったとしている。なお、製品ジャンルは下記12分野に分類して、それぞれの市場を考察しているという(調査期間:2021年4月~2021年6月)。
- セキュリティ運用・監視サービス
- SIEM運用サービス
- クラウド型アンチウイルスサービス
- クラウド型WAFサービス
- クラウド型DDoS対策サービス
- WEBセキュリティ監視・運用サービス
- メールセキュリティ監視・運用サービス
- メールアーカイブサービス
- 統合ログ管理サービス
- 資産管理サービス
- CASBサービス
- 脅威インテリジェンスサービス
市場動向調査結果
今回、調査対象となった12分野別の市場規模において、2019年度が1,275.1億円、2020年度が1,438.9億円(前年対比112.8%)、2021年度予測が1,632.4億円(113.4%)と、二桁伸びが続いているという。
サービスカテゴリ別での2020年度売上構成トップは、セキュリティ監視・運用サービスで、2020年度は703億円(前年対比109.6%)。これは、全体の48.9%を占める数字だとしている。
また、市場規模はまだ大きくないものの、2020年度前年比150.0%と、大幅な伸びとなっているのがCASBサービスだという。同調査は、この理由として2020年度から2021年度にかけて推奨されたテレワークと、「Microsoft 365」「Microsoft Teams」「Zoom」といった、ウェブ会議やコラボレーションツールを中心に、企業でクラウドサービスの利用が増加していることを挙げ、セキュリティ対策としてCASBの認知が高まっているからだとしている。
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