富士通は、製薬・医療機器メーカーの治験業務の変革を支援するSaaS型ソリューション「FUJITSU ライフサイエンスソリューション tsClinical DDworks NX(以下、DDworks NX)」を、7月26日より提供開始した。
本サービスは、「FUJITSU ライフサイエンスソリューション tsClinical DDworks21(以下、DDworks21)」を機能強化したもの。医療機関、製薬・医療機器メーカーで行う治験業務の各段階において、治験文書をデジタル化するとともに、2019年1月に提供開始した医療機関向けSaaS型ソリューション「DDworks21/Trial Site」と連携することで、医療機関と、製薬・医療機器メーカー間での治験文書のデジタル連携を実現するという。
これにより、製薬・医療機器メーカー双方の治験業務を効率化し、人件費や書類の外部保管倉庫にかかるコストの削減、治験従事者の働き方改革に貢献。また、利用画面の日本語、英語切り替え機能の追加で、増加する国際共同治験への対応や翻訳作業の負荷を軽減するほか、対応ブラウザの追加でユーザーエクスペリエンスを向上させるとしている。
「DDworks NX」の主な特長
デジタル化と医療連携による治験業務の効率化
医療機関向けSaaS型ソリューション「DDworks21/Trial Site」とシームレスに連携することで、医療機関と製薬・医療機器メーカーそれぞれが管理する治験に関する文書をリアルタイムで確認可能。また、両サービスにおいて治験文書のやり取りをしたエビデンスを発行することもできるという。これにより、治験文書に関する業務がデジタルで完結することとなり、人件費や書類管理のコストの削減、治験従事者の働き方改革に貢献するとしている。
利用画面の日本語、英語切り替え機能追加
英語版の利用画面を追加したことにより、英語版の治験文書作成を効率化するという。また、国際共同治験における情報連携を容易にし、治験業務の品質向上に貢献するとしている。
ユーザーエクスペリエンスの向上
EdgeやChromeなどのブラウザへ対応したWebデザインに刷新することで、操作性などのアクセシビリティを向上。また、専用ビューアーでのみ参照可能だった帳票のPDF化により、情報の保存性、汎用性も向上したという。さらに、最大20箇所以上の設定が必要だったクライアントPCにおける複雑な事前設定を一箇所に簡素化することで、利用者の追加や、クライアントPC入替時に発生していたトラブルの抑止など、システム管理者の負荷も軽減するとしている。
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