SBI証券は、日本電気(以下、NEC)と共同で、国内で初めてインサイダー取引の審査業務にAIを導入し、2022年度より運用を開始予定だと発表した。
今回両社は、審査観点が多岐にわたるため審査対象の絞り込みが難しく、多くの審査時間を割いていたインサイダー取引にAIを活用することで、審査業務の更なる高度化・効率化に取り組むという。具体的には、SBI証券が保有する数年分のインサイダー取引に関する取引データや重要事実データなどを学習したAIモデルを生成し、インサイダー取引の疑い度合いをスコアリングすることで審査業務を支援するとしている。
これにより、一定の基準のもと抽出した取引データから不公正取引の疑いのある取引を絞る一次審査を効率化できるため、審査担当者は二次審査などより詳細な審査やより深度ある調査・分析に注力することが可能だという。
また、人間では気づきにくいリスクをAIが検知・可視化することで、新たな観点から不公正取引の防止に寄与することも期待できるとしている
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