九州電力とオプティムは、ドローンとAI解析技術を活用したインフラ点検DXにより、ダム遮水壁点検業務において高精度な設備異常検知およびコスト削減を実現したと発表した。
九州電力がドローン測量で使用している独自の自動操縦プログラムを、傾斜のあるダム遮水壁の壁面撮影に活用。オプティムが開発したAIによる画像解析を組み合わせることで、1センチ単位でダム遮水壁のひび、表面保護層の塗布の剥がれなどの損傷を確認できる高精度な設備異常検知が可能となった。
これにより、点検時間の短縮化や劣化判断基準の均一化を実現しただけでなく、経年劣化の状況を可視化。損傷の見落としを防ぐことで、点検業務の効率化につながり、点検業務に掛かるコストを約40%削減したという。
今後は本点検データを蓄積することで、過去の点検データとの比較により将来的な経年劣化を予測する技術を開発。これにより、AIによる最適な保修スケジュール作成管理機能の実装を目指すとのことだ。
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