横河ソリューションサービスとNTTコミュニケーションズは、化学プラントの運転をAIにより支援する「AIプラント運転支援ソリューション」を、4月8日より提供開始することを発表した。
本ソリューションでは、稼働中の化学プラント内各種センサーから取得した温度や圧力などのデータをもとに、AIモデルが運転員に手動オペレーションの推奨値をガイダンス表示する。また、その根拠も提示されるため、運転員は納得感をもってオペレーションをすることが可能だという。
さらに、蓄積された運転員の操作履歴から、現状に近い状況で収集された操作履歴などを抽出し、自動再学習を行う。その後、新たな環境に沿ったルールを導き出し、生産量や外部気温など周辺環境が変化した場合でも環境の変化にシステムが適応する。そのため、常に最適な手動オペレーションの推奨値をガイダンス表示可能とのことだ。
なお本ソリューションではアジャイル開発を採用しており、ソリューション導入後の現場ニーズを踏まえた機能追加などは1ヵ月程度で実施できるという。
両社は今後、2022年度内に運転員の監視のもと、化学プラントにおける一部工程を自動運転するソリューションと、運転員が持つ独自のノウハウを容易に蓄積、活用できることで技能伝承を支援する機能の提供を目指すとしている。
【関連記事】
・AIで化学プラント制御に成功 横河電機とJSRが共同実証
・横河電機、セキュリティ運用基盤としてServiceNowを導入
・横河電機とNTTドコモ、5Gを活用したプラントの自立制御の実現を目指す
