横河電機とNTTドコモ(以下、ドコモ)は、第5世代移動通信システム(以下、5G)とクラウド、AIなどを活用し、プラントのシステムをリモート制御する共同実証実験を行うことに、4月13日に合意した。
本実証実験は、クラウド上に横河電機が開発した制御AIを設置し、プロセス装置の1つである「三段水槽」の制御装置に、5Gの通信モジュールを備えることで、水槽の水位のリモート制御を行うという。これは、化学薬品や石油など流体を扱う製造業(以下、プロセス産業)の顧客が持つ既存のシステムを変えることなく、最新のAIを備えた5G対応の自律制御装置を利用できることにつながるものだとしている。
また、ドコモの5Gやドコモオープンイノベーションクラウドなどを活用することで、技術的な課題であった低遅延の実現も検証するという。既に横河電機は、自律制御が困難とされている、水槽の水位の制御を目的とした実験装置である三段水槽において、横河電機が開発したAIを用いて水位を自律制御する実験に成功している。
2021年度内にクラウド上から、このAIを用いて三段水槽の水位をリモートで制御するデモ環境を構築し、LTEと5Gで通信性能の比較・評価などを行う予定だという。
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