IPAは、国家試験である基本情報技術者試験(FE)、情報セキュリティマネジメント試験(SG)を2023年4月から通年試験化することを発表した。
これら2つの試験区分では、新型コロナの拡大などを背景に、2020年12月からCBT(Computer Based Testing)方式による試験を実施していた。
今回IPAは、一層の利便性向上を目指し、通年試験化に向けた試験の実施方式、出題範囲などの変更内容を公開。これまで年2回(上期・下期の一定期間)実施していた試験を、受験者が都合の良い時期・日時を選択して受験することができるようになった。これにより、年間の受験可能回数も増え、受験者の利便性向上につながるという。
主な変更内容は以下のとおり。
- 実施方式:2試験区分(FE、SG)を通年試験化して、随時受験できるように変更
- 出題形式:小問形式への変更による午後問題のコンパクト化、出題数・解答数の変更などにより、試験時間を30〜40%短縮。具体的には、FEの試験時間を300分から190分に、SGの試験時間を180分から120分に短縮される。なおFE、SGともに、午後問題をコンパクト化した小問のサンプル問題が公開される予定
- 出題範囲:FEでの擬似言語(アルゴリズムを表現するための擬似的なプログラム言語)と、個別プログラム言語(C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)による出題が、今後は普遍的・本質的なプログラミング的思考力を問う擬似言語に統一される
IPAは、今回の変更によりIT人材の裾野拡大を目指し、2023年4月からの通年試験化実施に向け準備を進めていくという。
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