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日本IBMと東急電鉄、鉄道設備の状態モニタリングとリスクスコア可視化を開始

 日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)と東急電鉄は、両社が共同で開発した「状態保全(CBM:Condition Based Maintenance)支援システム」を活用し、鉄道設備の状態モニタリング、リスクスコアの可視化を4月下旬より運用開始する。

 同システムは、遠隔で取得した鉄道設備に関するデータを蓄積・分析することで、設備の故障リスクを可視化する機能を実装したもの。データを集める機能、集めたデータを蓄積し分析に適した形に成型する機能、成形されたデータをあらかじめ設定したモデルで分析し、その結果を表示する機能を併せ持っているという。

 これらの機能を活用することで、これまで行ってきた定期的な点検と比べ、現地検査の見直しによる業務の効率化、夜間作業の負担軽減、データに基づく技術伝承といった効果が期待される。その他、適切な設備更新計画の策定・実行によるコスト抑制、故障の未然防止による運行品質の維持・向上を目指していくとしている。

 また、同システムの対象は、現時点では転てつ機およびレールだが、今後も順次対象の拡大に取り組むという。

  • 鉄道設備データの状態モニタリング機能(対象:転てつ機):鉄道設備のデータをリアルタイムで伝送し、クラウド上で参照できる
  • 設備の劣化状況・リスクスコアの可視化(対象:転てつ機、レール):鉄道設備データを分析し、現状のコンディションと、設備ごとの重要性とをかけあわせて総合的にリスクスコアを算出

 なお、同システムの保守・運用に関しては、東急テックソリューションズが行う。3社は今後、同システムの運用を通じて、鉄道設備の保守業務におけるデジタル技術を活用した最適化を実現し、鉄道事業のDXを推進していくとしている。

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