日立製作所(以下、日立)は、統合システム運用管理「JP1」のSaaS版である「JP1 Cloud Service」において、生成AIを用いた運用効率化・自動化に関する実証実験を2月1日から実施すると発表した。
具体的には、生成AIを対話形式で利用できる生成AIアシスタント(開発中の機能)を用いて、運用オペレーターがシステム監視中に発生する各種イベント(メッセージ)への対応を効率化することを想定し、生成AIの応答内容の正確性などを検証。日立は同実証を第1弾として、生成AIを用いた運用効率化・自動化の適用範囲を拡大し、IT部門の変革に貢献することを目指すという。
実証の概要は以下のとおり。
- 実証期間:2月1日~3月29日(予定)
- 実証環境:開発中のJP1 Cloud Serviceシステム管理と、接続する生成AI環境としてAzure OpenAI Service、Amazon Bedrockを準備
- 主な実証内容:生成AIアシスタントが、オペレーターに代わって発生した障害イベントに応じた質問文を自動作成。作成された質問文に対し、生成AIが運用マニュアルや公開技術情報をもとに応答する。その応答内容(対処方法)に誤りがないかなどを専門家が評価
日立は、今回得られる結果をもとに、JP1 Cloud Serviceにおいて生成AIアシスタントを4月を目標に提供予定。また、「Hitachi Application Reliability Centers(HARC)サービス」に携わるSREエンジニアと連携して、クラウド運用の自動化のためのコード生成といったユースケースの実用化にも取り組んでいくとしている。
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