オラクルは、ローコード開発プラットフォームである「Oracle APEX」の最新リリースにおける新たなAIイノベーションを発表した。
新しい「APEX AI Assistant」は、アプリケーション開発を簡素化し、大規模かつミッションクリティカルなアプリケーションを迅速に構築できるよう開発者を支援するとしている。
開発者は、アプリケーションを作成するのに自然言語プロンプトを使用して必要な機能とコンポーネントを指定することで、SQL文の自動生成や、ワンクリックでのデバッグ修正の実行が可能に。多くの表の名前を覚えておく必要もなくなり、すぐに利用可能な会話型インターフェースをアプリケーションに追加できるようになったという。
Oracle APEXは、「Oracle Database」および「Oracle Autonomous Database」を含むすべてのOracle Databaseのクラウドサービスに含まれており、先端のアプリケーションパフォーマンス、セキュリティ、可用性、スケーラビリティを実現するとしている。たとえば、Oracle APEXとOracle Database 23aiの「AI Vector Search」とを併用することで、開発者はドキュメント、画像、およびその他の非構造化データのセマンティック検索と、保有するビジネスデータの検索を組み合わせて利用することができるという。
Oracle APEXの新しいAIによる機能強化は次のとおり。
- APEX AI Assistant:自然言語によるユーザー・プロンプトから有効なSQL文の作成を可能に。APEX AI AssistantがSQL構文を記憶するため、開発者がSQLクエリを書くことなく自動で作成される。既存のコードの説明と、コードのバグ修正の提案をシンプルなクリックで実行できるため、開発者を日常的なコーディング・タスクから解放
- Create App Assistant:自然言語のユーザー・プロンプトから希望する属性と機能を指定することで、新規アプリケーションのブループリント作成が可能。これにより、新規アプリケーションの開発が簡素化され、開発者は、コードの基本的な部分の代わりに、アプリケーションに独自のカスタマイズ機能を作成することにエネルギーとリソースを集中させることが可能に
- 会話型AIダイアログ:開発者がアプリケーションに簡単に追加できる、すぐに利用可能な会話型インターフェースを通じて、エンドユーザーがアプリケーションと自然言語で会話できるようにする。その結果、開発者は生成AIや自然言語処理コンポーネントを最初から構築せずに、アプリケーション内でより良いエクスペリエンスを提供することが可能に
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