日本オラクルは、「Oracle Fusion Data Intelligence」の新しいAI機能を発表した。
Oracle Fusion Data Intelligenceは、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)のサービスである「Oracle Autonomous Database」「OCI Data Lake」「Oracle Analytics Cloud」などを基盤とした、データ、分析、およびAIのソリューション。新しいAI機能を活用することで、組織はより適切な意思決定を行い、ビジネスの成果を向上させることができるとしている。
ERP分析
組織全体の業務および財務指標に関するインサイトを提供し、財務チームが意思決定を改善できるように支援。Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning(ERP)の利用者が、回収履歴を分析してリスクと支払時期を的確に予測できるという。
また、ビジネス支出に関する深いインサイトを得て適切な分類を特定し、支出の異常を自動的に検出しフラグを立てることが可能。これらのモデルの1つは、売掛金および未収金の履歴データを活用して売掛金の期間別分析を実施することで、請求書の支払遅延が予測される顧客に警告フラグを設定することができるという。また、別の新しいモデルは、ベンダーへの支払遅延リスクを特定でき、割引の最大化とベンダーとの関係強化に役立つとしている。
SCM分析
サプライチェーン担当者が、業務全体および外部市場データからのインサイトを活用し、サプライチェーンを最適化できるように支援。新しいAI機能により、「Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing(SCM)」の利用者は、確実な納期遵守、サプライヤーリスクの削減、在庫管理の最適化、倉庫管理業務の効率化に必要となるアクションを予測できるようになるという。事前に構築された分析機能を活用することで、組織はサプライチェーンのさまざまなエリアからのインサイトを結び付け、変化に迅速に対応できるようになるとしている。
HCM分析
人事チームが採用および従業員の定着と成長を改善することで、人財とビジネス・ニーズの適合率を高めるという。新しいAI機能は、「Oracle Fusion Cloud Human Capital Management(HCM)」ユーザーが必要とされる人財を予測し、スキルギャップを埋めるためのアクションの特定、従業員の多様性の分析、採用までの時間を短縮するための実用的なインサイトの提供を支援するとしている。
これらのモデルの1つは、性別、年齢、民族性の違いによる、採用、社内流動性、報酬慣行における隠れた偏見をハイライトするという。また、別の新しいモデルはスキルギャップを自動的に特定し、人員計画の改善を促進すると述べている。
CX分析
営業担当者が、収益を促進し、顧客離れを最小限に抑える適切なオファーにより、効率的に顧客とのエンゲージを高めることができるようになるという。「Oracle Fusion Cloud Customer Experience(CX)」ユーザーが売上を正確に予測し、最適な価格戦略を特定。また、顧客離反率を予測し、製品価格と販売戦略に関するデータドリブンの推奨事項を提供するのに役立つとしている。
これらの利用可能なモデルの1つを利用すると、チームが営業、マーケティング、契約、サービス、およびサブスクリプションのデータに対して単一の事前定義済みかつ拡張可能な分析モデルを活用して収益を包括的に可視化するのに役立つと述べている。また、バックオフィスのERPデータを活用することで、分析をさらに拡大できるとしている。
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