2024年10月18日、THKと日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は、THKの世界21ヵ国33拠点のグローバル会計システムをRISE with SAPへ移行したと発表した。なお、移行は12ヵ月で実現し、2024年6月に稼働。その後、同年7月に四半期決算処理が完了したとのことだ。
THKでは、経営基盤のグローバル会計システムにおいて、SAP ECC(ERP Central Component)からSAP S/4HANA Cloudへ移行する必要があったという。そこで、日本IBMとともに、SAP S/4HANA Cloudを中核とするクラウドオファリングであるRISE with SAPを用いた、新しいグローバル会計システムの構築に取り組んだとのことだ。新システムへの移行では、既存SAPシステムの資産を活用しつつブラウンフィールドによるコンバージョンアプローチを採用。業務への影響を最小限にとどめて安定稼働を実現したという。
日本IBMはこのクラウド移行について、グローバルでの共通プラットフォーム構想のもと、すべての拠点を同一バージョンとするシングルインスタンスを採用したことが、短期間でのSAP S/4HANA Cloudへの移行に寄与したと述べている。
今後は、国内外の新たな拠点へのグローバル会計システムの展開に加え、将来的には更なる機能拡張も視野に入れ、グローバルで一元化された成長基盤となるシステムの構築とモダナイゼーションを実現するとのことだ。
【関連記事】
・New Relic、RISE with SAP対応でクラウドとオンプレミス環境全体の監視統合が可能に
・富士通ゼネラル、「RISE with SAP」で基幹システムを刷新 出力帳票の95%削減に成功
・九州電力送配電が「RISE with SAP」導入 効率的なシステム構築とシステム品質の向上が実現