ドリームインキュベータは、デジタル庁から受託し、playgroundの技術提供のもと、ライブイベントにおけるチケットの不正転売防止・業務効率化などを目的とした実証実験を実施すると発表した。
実証実験の概要
同実証実験は、チケットサイトなどとデジタル庁が開発したデジタル認証アプリを連携し、マイナンバーカードによる本人確認を行うことで、より実効性の高いチケットの不正転売防止対策や、会場入場時の本人確認業務のデジタル化による業務効率化などの活用可能性を検証するもの。
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同実証の検証ポイント
- 複数アカウントによる大量購入や高額でのチケット不正転売の防止効果
- 会場入場時の本人確認デジタル化による、利用者の利便性向上、運営業務の効率化効果
- ファンクラブサービスにおけるプレミアムな体験価値の提供可能性
- 認証プロセスにおけるUI/UX
実証実験を実施する対象イベント
実証実験は、アップフロントグループの協力を得て、3月21日に開催される「モーニング娘。’25 小田さくらバースデーイベント ~さくらのしらべ14~」、および3月29・30日に開催される「Hello! Project ひなフェス 2025」にて、マイナンバーカードによる本人確認を実施予定だという。
実証実験の目的と期待される効果
同実証実験では、チケット抽選申込時にマイナンバーカード情報を活用した本人確認を実施し、入場時の顔認証を行うことで、チケット不正転売抑止への有効性や課題、解決策を明らかにしたいと考えていると同社は述べる。また、興行主体やチケット販売業者などの運営側のマイナンバーカード活用による業務効率化などへの有効性、課題などの評価と利用者の顧客体験の評価を明らかにすることを目的として実証実験を行うとしている。
マイナンバーカードの情報と顔認証による本人確認が実現することで、一人が複数アカウントを不正に用いて、チケットを複数枚購入することによる転売行為の抑止が期待できるという。また、会場入場時に顔認証を用いた本人確認を行うことにより、チケットを正規購入した者以外の入場を禁止しつつ、運営側にとっても効率的な入場時の本人確認が可能になるとしている。
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