伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、複数のAIエージェントが互いに交渉し、協調し合いながら複雑な業務を実行する「マルチAIエージェント」に対応した構築支援サービスを開始した。顧客の課題に応じて複数のAIエージェントを作成し、業務の効率化につなげると述べている。
同社は2026年度末までに、生成AIを含む高度AIビジネスとして500億円の売上を目指すとのことだ。
マルチAIエージェントは、複数のAIエージェントが互いに連携しながら業務を実行する仕組みである。CTCが顧客の業務に関する課題や要望に応じて、エージェント同士の連携を設計。作業を効率的に遂行するマルチAIエージェントを開発するとしている。AIソリューションの技術開発を行うSapeetと共同での開発だという。
サービスの開始に先行し、マルチAIエージェントの一例として、会議の主催者と参加者の予定を自動的に調整し、最適な会議日時を確定するスケジュール調整エージェントの開発を行ったとのことだ。AIエージェント同士が、主催者や参加者に代わって自律的に調整を行うことで、人手を介した調整時間の削減が期待できるとしている。
スケジュール調整エージェントによる調整の流れ
- チャットツールに参加者、目的、時間枠、開催期限を入力することで、グループウェアや参加者の専属エージェントと連携し、予定時間の確定までを実行
- 参加者の予定が合わない場合は、マルチAIエージェントが人間に代わってそれぞれ調整可能な予定を類推し、AIエージェント同士が交渉を実施
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