最初に、ヴイエムウェア株式会社 代表取締役社長 三木泰雄氏が登壇。2005年から始まったこのイベントが大きく成長し、今回は登録者が7000名、セッション数が92枠、スポンサーが48社であると述べ、この5年間で参加者が10倍になったことを発表。
三木泰雄氏は続いて、2010年上半期の業績が前年度比102%であること、VMware vSphere4.1とVMware View4.5をリリースしたこと、仮想化サミットを全国27都市で開催し3000名以上を動員したことなどを報告した。また今後の活動として、2011年度第一四半期にユーザ会を設立すること、中堅中小企業向けのポータルサイトの開設を表明。ソリューションについては、vCloud Director、vFablicなどの製品群を投入していくと語った。
続いてはVMware, Inc.最高執行責任者(COO) トッド・ニールセンによる「From Virtualization to Clound to "IT as a Service”」と題する講演。ニールセンは「ビジネスバリューの実現のためのプロセス」について解説した。
それによると、ITの生産性を高める段階から、ビジネスの生産性を高める段階、さらにはビジネスの俊敏性を高める段階に移行するためには、仮想化の比率を高め「IT as a Service」を実現することが重要であるという。
「VMwareの基本姿勢は、世界にクラウドのサービスが数社あれば良いという考えではない。顧客は自社のリソースを捨てる必要はない。リソースをプールしそれらを連携させるプライベートクラウド構築の手伝いをおこなっていくとともに、パブリッククラウドと組み合わせたハイブリッドクラウド構築も支援する」(トッド・ニールセン氏)
こうした考え方に沿ったものが、プライベートクラウドとパブリッククラウドに共通の開発プラットフォームを提供していくことである。プライベートクラウドにはSpringのJavaフレームワークやvFabric、パブリックにはセールスフォースとのパートナーによるVMforceを提供していくというのが、そのための戦略であると述べた。
続いては、仮想化・クラウドプラットフォーム事業部門シニアバイスプレジデントのラグー・ラグラムが登壇。vSphere4.1の新機能を実際のデモを交えて紹介した。
ラグラム氏は複数のSLAを提供する論理データセンター、リソース使用状況に応じた課金システムなどのデモをおこない、また仮想デスクトップのソリューションのVMware View4.5のデモではiPadを用い、デスクトップPCと共通の画面で利用する状況を紹介した。
こうしたvSphereの新技術が、管理者の運用やバックエンドのコストを圧倒的に低減させるとともに、エンドユーザーコンピューティングについても革新を及ぼすと述べた。
vForum2010は、9日(火)、10日(水)の2日間にわたってザ・プリンス パークタワー東京 (芝公園)で開催されている。